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広がる生分解性マルチフィルム市場
環境への社会的関心が高まるなか、畑で雑草抑制や地温確保のために利用される生分解性マルチフィルムの需要が着実に増えている。生分解性マルチフィルムはポリエチレン製のマルチフィルム(ポリマルチ)に比べ高価だが、収穫間際になると土壌中の微生物などによって分解を始め、収穫後の残渣とともに土中にすき込むと、微生物や酵素などによって、水と炭酸ガスに完全に分解する。ポリマルチのように回収して廃棄処理する必要がなく、作業効率を高め作業コストの低減に貢献する。農家が高齢化するなか、作業性の向上は重要だ。
ポリマルチの場合、回収作業にアルバイトを雇うケースも多いようだが、生分解性マルチフィルムならこうした費用も不要なだけに、トータルコストでは生分解性マルチフィルムの方が安いという試算もある。
農業用生分解性資材普及会(ABA)によると、2006年度は需要量1150トン、使用被覆面積3276ヘクタールだったが、11年度は1680トン、5295ヘクタールに拡大した。ポリマルチの市場規模はおよそ4万トンとみられ、ABAに加盟する企業は、その1割にあたる4000トンを当面の普及目標に置いている。農林水産省は日本農業の足腰を強くするために農業の大規模化を推進しており、生分解性マルチフィルムは大規模農業での作業性向上とコストメリットを引き出せる製品と言える。
生分解性マルチフィルムは当初、「分解が早い」「縦方向に弱く展張時に破ける」といった課題もあったが、メーカーの開発努力で克服した。最近では薄肉化も進んでいる。生分解度、重金属などの含有物、分解過程における安全性など国際的な基準を満たしていることを示す「グリーンプラマーク」を取得した製品も多い。アキレスではグリーンプラマークに加え、バイオマス度25%以上の新製品を開発中。「バイオマスプラ認証」の取得も目指しており、8月にも市場投入を予定している。
ABAやメーカー各社は、生分解性マルチフィルムのPRに努めているが、行政やJA全農も一体となって普及拡大に尽力すべきだろう。行政はバイオマス度を高めるための研究開発への支援を行うことも必要ではないか。
原料面でみると、三菱化学が生分解性樹脂の市場拡大を見越し、15年にもタイ国営石油(PTT)との合弁会社「PTT MCCバイオケム」で年2万トンの生産設備を立ち上げる予定だ。BCP(事業継続計画)の点からも供給が増えることは歓迎される。官民一体となって市場を盛り上げていく努力を期待したい。