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2014年01月27日 前へ 前へ次へ 次へ

日系エンジ・総合重機 シェールに沸く北米で体制整備(上)

拠点格上げし人員増強


 日系プラントエンジニアリング企業が北米拠点を強化する動きが相次いでいる。シェールガス開発を背景に急増する石油化学プラントなどの新設案件の受注獲得が主な狙い。中東地域で韓国勢などの価格攻勢に屈した苦い経験があるだけに、新しいフロンティアとなった北米で巻き返しを図っる。総合重機各社も北米での設備投資を計画するなど、エンジビジネスの激戦地となった北米を巡る受注競争はますます過熱しそうだ。(堀口昇)
 北米市場は長年、日系エンジ各社にとって鬼門だった。既存プラントの改修工事などはあるものの、新規プラント建設はほとんどないのが実情。厳しい環境規制に加え、現地のエンジニアリング会社が圧倒的に強いことが理由で、日系プラント各社の勝ち目はないとみられていた。
 しかし、シェールガス開発で状況は一変。顧客である世界の大手資源会社や化学会社と日系エンジ会社とは「これまで資源国や新興国などのプラント建設で信頼関係を築いてきたことから、プラント建設への問い合わせが急増している」(日揮の川名浩一社長)。中東地域の汎用プラントでは韓国勢が強いものの、中東とはまったく事業環境が異なる米国ビジネスでは韓国勢に優位性はない。液化天然ガス(LNG)プラントなど、高い技術力が要求される分野では日系勢が優位な立場にある。
 日揮の今期上期業績の地域別売上高のなかに"北米"はなく"その他地域"の扱い。しかし、「北米でのビジネスチャンスは飛躍的に拡大している」(川名社長)とみて、ヒューストン市にある調達拠点の現地子会社「JGC・USA」を設計・調達・建設(EPC)拠点に格上げし「JGCアメリカ」に社名変更、本格的な受注体制を整えている。
 当面200人で業務を開始し、2年後には500人体制へ拡大する。昨秋には米フルアと共同で、米シェブロンフィリップス・ケミカルがテキサス州で推進するシェールガス原料による世界最大となる年産150万トンのエチレンプラントのEPCを受注。カナダではシェブロン・カナダから大型液化天然ガス(LNG)新設プラント受注の内示を受けた。プロジェクト総額は1兆円規模とみられる。
 千代田化工建設は、これまでヒューストン事務所を置くことにとどめていたが、今後は北米事業を拡大するため新しくEPC拠点を開設し数十人規模の設計要員を確保する。昨年末にはテキサス州フリーポートでLNG建設計画に参画することを決めた。受け入れ基地を転換しLNG液化・輸出用ターミナルを建設するもので、生産量は年産880万トン。今月には米CB&Iと北米地域のLNG製造・出荷関連設備に関する設計・建設に関する協業覚書を締結している。
 日系エンジ各社は、かつて中近東地域の受注競争で圧倒的な価格競争力を持つ韓国勢や中国勢に次々と敗北を余儀なくされた。しかし、最近では大型の陸上油田・ガス田開発が一巡するなか、南米、豪州、ロシア、アフリカ、オフショアなど厳しい自然環境下でプラント建設案件が増え高度な技術力が要求されている。こうした流れのなかで、北米は世界のエンジ企業にとってほとんど実績のない市場であるため、各社は先手を打つことで優位なポジションを狙っている。
(写真説明)シェールガス関連案件ではLNG分野も有望(IHI子会社が受注した液化設備の完成イメージ)


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