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注目したい企業と投資家のあり方
経済産業省が7月に立ち上げた「持続的成長への競争力とインセンティブ-企業と投資家の望ましい関係構築」プロジェクトは、4回の議論を重ね論点整理を公表した。投資家から短期的な業績を要求する圧力のほか、コーポレートガバナンスが機能していないという批判など日本企業の直面する課題は山積している。プロジェクトは、企業が中長期的に安定した成長を続けるための課題、その中で投資家の果たすべき役割に方向を示すことにしている。来年3月末の最終報告に注目したい。
企業と投資家のあり方では、欧米での議論が先行している。英国では企業の長期的パフォーマンスを向上させる資本市場や投資家の役割を分析、提言を行った「ケイ報告」が公表され、EU全体の議論にも影響を与えている。米国ではアクティビスト(物言う株主)が存在感を高める一方で、年金基金など長期保有の機関投資家を含めた株主と経営者の対話、関係のあり方に関心が集まっている。
日本企業は株式持ち合いの解消が進む中で、投資家の圧力が強まりIR活動を強化して企業情報を積極的に開示する傾向にある。一方で、投資家からは短期的業績の要求が高まり、リスクの大きい中長期的な経営戦略を先送り、投資を抑制して内部留保を増やすような安定志向が広がっている。
プロジェクトには経営者、アナリスト、運用機関や年金基金などの市場関係者が参加して自由討議を行ってきた。経営者のみならずアナリストからも短期主義に対する反省の発言があったという。このほか企業と投資家の対話(エンゲージメント)、企業情報の開示や報告のあり方などの課題も指摘されたようだ。これまでの議論に基づいて14の論点整理を行い、(1)企業価値創造の実態分科会(2)投資コミュニティ分科会(3)ショートターミズム(短期主義)と開示分科会―で検討することにした。
とりわけ企業の持続的成長や競争力の定義、評価軸を重点的に議論するという。M&Aの成功と失敗の具体的事例、研究開発の手法、財務戦略などエビデンスに基づいた持続的成長企業の姿を提示する。
欧米でも議論されている中長期的視点での企業経営や資本市場のあり方、財務情報だけでなくリスク情報など総合的情報発信といった企業経営で関心の高いテーマにも注目したい。
「アベノミクス」によって企業業績の改善が進んでいるが、中長期的な成長戦略は動き出したばかりだ。とりわけ、成長を牽引するグローバル戦略が問われる。国際的整合性を意識して議論、提言を深掘りし、その一助になってもらいたい。