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日化協・高橋会長インタビュー「化学の力で復活ニッポン」(下)
あらゆる産業支える「血液」
ICCA日本開催、プレゼンス向上の機会に
▽...日本の化学産業が果たす役割について。
「最近、私は意図して『化学は産業の血液』と言っている。化学はあらゆる産業になくてはならない存在になっている。もっと自分たちも自信を持って発信し、一般社会にもそれを認識していただくために『市民権の強化・確立』を申し上げている」
「化学=Chemistry(ケミストリー)"hemist"とは、もともと"金術"の意味だ。触媒ひとつで原材料の反応をガラッと変え、インプットから想像できない製品を生み出すのが化学産業の特徴だ。そして各社が独自の材料を生み出す技術でしのぎを削り、高いシェアを生み出している」
▽...21世紀は化学の時代といわれています。
「多くの次世代産業の技術的根幹は『化学』だからだ。炭素からリチウムイオン電池を生み出し、電気化学の原理で燃料電池を生み出す。電気化学を通じて情報は形になる。化学合成によって医薬品をつくり、温室効果ガスから新たに農薬などをつくる。素材と技術を提供し、市場・産業を後方で支えるのが化学だ」
▽...人類の課題解決への貢献も期待されています。
「化学はモノを生み出すだけでなく、持続可能な社会も生み出す。化学産業は資源の活用から始まったが、同時に不要物を価値化し環境への負荷を軽減する技術も蓄積したからだ。今やそれは化学産業に限らず、他の産業や家庭が排出する物質の環境負荷低減・価値化にも生かされている。一言で言うなら、『新製品や新たなマーケットを産み出すためのさまざまな素材と、その後のソリューション、例えば廃棄物の処理をするという入口と出口を担っているのが化学』だ。化学は環境問題における『ソリューション・プロバイダー』の役割を担っている」
▽...国際化学工業協会協議会(ICCA)理事会の日本開催の意義について。
「2014年5月29日に約50カ国の化学工業会が集まるICCA理事会が開催される。理事会のコアメンバーは日米欧だが、これまで春は米国、秋は欧州で開催されてきた。化学産業の市民権の確立といった観点から、この理事会を日本で開催することは絶好のチャンスと考え提案したところ、非常に良いことと各国から賛同を得た。ICCAは世界へ活動の広がりを目指しており、日本で理事会を開催することはアジアへの架け橋となる。また、アジアの一角の日本に世界の化学産業のトップ・マネジメントが集まり、フォーラムやパネルディスカッションで化学産業の有用性や社会貢献などのメッセージを発することは、アジア・ならびに東南アジア諸国連合(ASEAN)のエマージング・カントリーへの良いアピールとなる」。
「各国の協会が集まる会議ではあるが、これを機会にさまざまななイベントも企画したい。日本の化学産業の国際的なプレゼンス向上の良い機会でもあるので、日本の化学メーカーのトップに対しても出席を要請している。また、アカデミアや政・官の皆さんにも出席してもらおうと考えている。縁の下の力持ちに甘んじるのではなく、日本の化学のプレゼンスをアピールする場にしたい」
▽ ICCAなどを通じ日本化学工業協会が世界に発信するメッセージは。
「具体的にはこれから検討し詰めていくことになるが、ICCAに4つあるテーマのうち『エネルギーと気候変動』では日本が議長国を務め、このテーマを主導している。エネルギーセキュリティーや気候変動への対応などに対する化学産業の貢献を、世界化学産業の声を1つにまとめ発言した。
(了)