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2013年10月16日 前へ 前へ次へ 次へ

電子商取引を活用した新興市場開拓

 成長を続ける新興国市場の開拓は事業者向け(BtoB)製品のみならず、消費者向け(BtoC)商品でも急がれている。日本の優れた商品は中国でも人気があるが、現地に販売拠点を確保するにはリスクが大きいという企業も多い。そのような企業にとって、電子商取引(EC)を活用することは有効な選択肢となろう。
 インターネットの普及によって急速に市場が広がったEC。経済産業省の調査によると、2012年のBtoBビジネスの国内市場規模は262兆円(VAN専用回線、TCP/IPプロトコルを利用しない従来型EDIも含む)に拡大している。建設・不動産業、広告・物品賃貸業の伸びが目立つが、繊維・日用品・化学や輸送用機械など製造品分野も大きな市場となっている。
 これに対して日本国内のBtoC-ECの市場規模は9・5兆円にとどまるが、前年比13%と伸び率が大きい。市場規模の正確な把握が難しいBtoB-ECに比較して調査の精度は高いとされ、コンシューマー商品の販売ツールとして定着してきたようだ。
 経産省では日本・米国・中国を対象に越境ECも推計した。それによると、日本の消費者が米中から越境ECによる購入額は155億円で、ほとんどは米国からだ。これに対し米国の消費者は日中から757億円、中国の消費者は日米から2868億円の購入を行っており、中国のEC普及が予想以上に広がっているという実態が明らかになった。日中間では中国側の購入額が1199億円に対し、日本側は5億円にとどまる。
 さらに、20年時点のインターネット利用率、EC利用率および越境EC利用率を想定して市場規模の予測を行った。それによると、中国の日米からの購入額は最大で2兆1000億円に膨らむ。米国から1兆2000億円、日本から9400億円を購入が見込まれ、米国や日本の購入額を圧倒する。
 中国の消費者が日本からECを使って購入したいと考えている商品は「衣料・アクセサリー」「書籍・雑誌」「医薬・化粧品」が上位を占めている。政府が先頭に立って海外展開に取り組んでいる"クールジャパン"ビジネスの中核に位置付けられるものだ。
 同時に日本の高品質商品やコンテンツを海外の消費者にアピールするためにソーシャルメディアの活用も重視すべきだろう。購入に際して比較、検討するツールとしてテレビや雑誌・新聞など従来型メディア以上の影響を与えていると言われる。相乗効果を生み出す市場開拓戦略に知恵を絞ってもらいたい。


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