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2013年07月16日 前へ 前へ次へ 次へ

輸出にも黄信号が点滅し始めた中国

 「アベノミクス」効果でデフレ脱却はともかく、まずは景気浮上への期待感が高い。為替、株価ともに一時の乱高下が落ち着きを取り戻していることも、心理的にいい方向に作用しているようだ▼為替効果で上期の企業業績を改善する材料になっているのはいいが、どうも先行きの不透明感が強まっているのは中国問題だろう。「シャドーバンキング」問題の落ち着き方も気になる。識者の見方も分かれるが、中国の政府系シンクタンクまでが指摘する「7月危機説」は重くのしかかる▼こうしたなかで、6月の中国の貿易統計が発表された。輸出と輸入の前年同月比は、それぞれ3・1%、0・7%の減少。輸出が減少するのはほぼ1年半ぶりだ。ちなみに、貿易収支は271億ドルの黒字である▼1-6月期の貿易額でみると、対日は1469億ドルで前年同期比9・3%の減少、対米2440億ドル(5・6%増)、対EU2542億ドル(3・1%減)、対ASEAN2105億ドル(12・2%増)と色合いが異なる。当局者は外需の減少と労働コスト上昇そして人民元相場の上昇が輸出環境の悪化を招いていると指摘する▼中国のGDP成長を支える投資、輸出、消費のうち、投資に加えて輸出にも黄信号が点滅し始めたようだ。安定成長への軟着陸に向けた中国政府の舵取りを注視したい。


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