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稼働を始めたアルマ望遠鏡の魅力
3月半ば、チリ北部の標高5000メートルのアタカマ高地で、アルマ(ALMA)望遠鏡が稼働した。アルマは「アタカマ大型ミリ波サブミリ波干渉計」の略語で、スペイン語では"たましい"を意味する▼アルマは、日本の国立天文台や欧米、台湾の関係機関が参画する国際プロジェクト。注目されるのは、すばる望遠鏡やハッブル望遠鏡のほぼ10倍という驚異的な分解能(視力)の高さ。暗黒の宇宙を切り拓く人類の新しい眼になる▼アルマ望遠鏡は直径12メートルのパラボラアンテナ54台と同7メートルのアンテナ12台からなり、これらを同期して動かすことで全体を巨大な望遠鏡として機能させる。アンテナは移動可能で、間隔を18・5キロメートルまで広げれば、その直径を持つ電波望遠鏡に相当する空間分解能が得られるという▼アルマの真骨頂は、宇宙空間に漂うゴミやガスが出すミリ波やサブミリ波をアンテナが捕捉、富士通のスパコン(相関器)が高速処理して天体の電波強度分布や周波数情報として捉える仕組みだ。アルマが見る対象は星や惑星の誕生はもちろん、銀河に広がるガスなど幅広いが、生命の種になる有機分子の探索も狙う▼これで、人類は宇宙創世の理解にさらに一歩近づく。宇宙の遠来から飛び込んでくる饒舌な電波信号が、アルマの"魂"とどう交信し合うのか楽しみだ。