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【連載(1)】医薬原薬・中間体 ビジネストレンドを読む
[激化する国際競争]
勝ち残りへ「総合力」カギ
医薬原薬・中間体を取り巻く市場環境が大きく変わろうとしている。政府の医療費抑制策にともなうジェネリック医薬品(後発薬)の台頭、相次ぐ薬価引き下げを受けた医薬メーカーの収益改善策などが背景にある。原薬・中間体メーカーにとってはコスト面などで海外勢を含めた競合激化の要因ともなっている。「第11回国際医薬品原料・中間体展(CPhI Japan 2013)」(主催・化学工業日報社、UBMジャパンなど)が4月24―26日、東京ビッグサイトで開催される。高い技術力・品質管理力で存在感を示す日本企業の姿勢をうかがうことができる。
※コスト対応厳しく※
「日本の医薬品市場は、長期的な伸びは期待できない」と、ある医薬原薬・中間体メーカー首脳は見通す。高齢化社会の進行という趨勢はあるものの、医療費抑制にともなう新薬の価格下落、また低価格なジェネリック医薬品の普及を考慮すればうなづける。さらに、2014年度以降に見込まれる連続薬価改定は、売上高の2割程度を研究開発につぎ込む構造の医薬品メーカーにとって厳しい現実を突きつける。この流れは原薬・中間体メーカーへのコストダウン要請というかたちで跳ね返ってくる。
新薬開発においてバイオ医薬品へのアプローチが強まる一方、汎用品としてジェネリック医薬品が普及することは間違いないところ。医薬原薬・中間体メーカーにとって、この環境変化への対応は急務だ。
※後発薬参入相次ぐ※
こうしたことを背景に、有機合成薬品工業が昨年から原薬出荷を始めたほか立山化成も本格参入を決めるなど、ジェネリック原薬への参入も活発化している。各社は確固たる品質保証体制を整え高い信頼を勝ち得ていきたい考えだ。ただ、「毎年1品目ずつ着実に増やしていく」との慎重姿勢もあるようにリスクも大きい。1つのジェネリック医薬品に参入するメーカーが増えれば年を追うごとに汎用化し、原薬メーカーへのコストダウン要請も強まることが予想されるためだ。
※注目集まるインド※
コスト競争力の観点からも、とくに安価な労務費・固定費に加え、医薬品製造分野で優位性を持つインドが注目されている。大塚化学が現地法人を通じてインドで中間体生産に乗り出しているほか、今年3月にはエーピーアイ コーポレーション(APIC)が原薬・中間体のインド生産を表明した。現地パートナーの工場内で2013年度末に専用設備を建設。日本の品質管理力を持ち込み、インドの安価製造と組み合わせて国際競争力を高める。進出例はまだ少ないが、この流れは今後強まるとみられる。
ジェネリック医薬品で海外勢が日本への攻勢を強めるなか、昨年には韓国の原薬メーカーのGMP不適合が明らかになり、品質を確保したうえでの原薬安定供給の重要性があらためて問われている。日本メーカーの強みは得意な技術力に裏打ちされた品質の高さ。最新プロセスの導入などでコスト競争力も高めている。「技術」「品質」「コスト」を合わせた総合力がカギを握ることは間違いない。
(了)
【写真】日本の医薬原薬・中間体メーカーは技術力・品質管理力が強み。今後はコスト競争力も問われる