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2013年03月15日 前へ 前へ次へ 次へ

【連載(下)】プラ食品容器業界 収益確保へ"変革"

「食」の多様化、素早く対応
新たな演出で需要を創出

 食への志向が多様化するのにあわせ、プラスチック製食品包装容器に求められるニーズも変化している。事業環境や顧客ニーズをいち早く読み取ることが課題となるなか、プラ食品容器メーカーは新たな利用方法を演出・提案することによって新たな顧客・需要を創出しようとしている。
 「単なる包装材料ではなく、パッケージスタイルとして提案する」。中央化学が「食卓のトータルコーディネート」という新たなソリューション活動に乗り出した。

※実際の食卓を再現※
プラ容器(下).JPG 業界ではこれまでもスーパーマーケットなどの小売業・販売業者を対象にプラ食品容器に実際の食材を盛り付け、売り場をそのまま再現するといった提案・営業活動を行ってきた。これに対して、中央化学の取り組みは「休日のゆったりとした食事」「家族のお祝い事」「友人を招いてのホームパーティー」といった一般家庭の食卓を想定し、適切なテーブルセッティングを提案する。独自に開発した断熱積層発泡素材「スマートダッシュ(SD)」などを用いて実際の食卓を再現することによって、「多様化する食事スタイルに対応する」(宇川進社長)のが狙いだ。
 業界では白や黒、透明、木目調といったシンプルなデザインの容器の需要が伸びている。とくに東日本大震災以降、単調な色・柄を好む傾向が強くなっているもようで、見た目が派手なカラータイプからモノトーンタイプへの切り替えが進んでいるという。
 中央化学はこのトレンドにあわせ、白と黒の容器を利用した「モノトーンスタイル」という食卓スタイルをいち早く提案。また、女性の社会進出や共働き世帯の増加にあわせ自宅でもレストランのようなコース料理が楽しめる「おうちレストラン」スタイルを提案するなど需要掘り起こしを目指している。さらに、高齢化によりニーズが高まるとみられる「病院給食や介護食市場への展開にも力を注ぐ」(宇川社長)方針だ。

※適量サイズを投入※
 業界最大手のエフピコも「量目元年」を合言葉に個食化や高齢化の進展にあわせ適量サイズの新容器を開発し、相次ぎ市場に投入している。弁当などの量目少量化が進むなかで、スーパーマーケットを中心に使い切り・食べ切りサイズに適した容器の提案活動を強化している。
 また、同社は「世界初」のシート・素材開発を重視しており、昨年末には将来の大型商品と位置付けるポリエチレンテレフタレート(PET)2軸延伸製品を市場に投入した。「高品質で高付加価値な新製品の開発スピードを早める」(小松安弘CEO)ことで激化する販売競争に対応する構えだ。
 食品容器市場は既存分野が縮小しても、新規分野が拡大することで市場全体の規模は縮小しないといわれている。ただ、こうした変質する市場の伸びを取り込むためにはターゲット市場を選定し、経営資源を最も効果的に投入することがこれまで以上に求められている。
(了)
【写真説明】中央化学は食卓のトータルコーディネートに乗り出している


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