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震災後2年、化学産業の課題解決を
東日本大震災の発生から2年を経過した。原子力発電所事故が同時に起きるという未曽有の災害となり、被災地の復旧・復興は道半ばである。時間との闘いだけに、政府にスピード感を持った再生支援を望みたい。
震災と原発事故を契機に落ち込んだ経済活動の立て直しも急がれる。民主党政権時代に円高、エネルギー制約、自由貿易協定の遅れなど六重苦問題が深刻化して重くのしかかった。ユーロ経済危機などによる世界経済の減速も加わり、日本企業の収益力は低下、日本経済を引っ張ってきたエレクトロニクス産業などの凋落が一気に進んだ。
震災直後の2011年4-6月期の鉱工業出荷指数は前期比5・5%低下した。震災で多くの生産設備が被災、自動車部品や電子部品のサプライチェーンが寸断されたことが問題になったが、影響は耐久消費財や生産財など広範に広がった。
11年7-9月期には被災設備も復旧、3期連続で前期比上昇したものの、12年4-6月期からは再び3期連続で低下した。この結果、出荷指数は11年4-6月期の88・1から、12年10-12月期は88・2の横ばいとなり、とくに輸出が停滞した。六重苦問題が影を落としていることは否定できないだろう。
サプライチェーンの上流に位置する化学産業にとっても、震災後2年間は厳しい環境が続いた。医薬品の除く化学工業の出荷指数(055年=100)は、111年4-6月期の86・1から122年10-12月期は82・7へ落ち込み、素材系の不振が目立った。
もう一つ気になるのは、震災後の輸入増加だ。11年の化学の供給指数は前年比0・2%低下だが、国産は5・4%低下となる一方で輸入は29・7%上昇。12年供給は同3・6%低下と低迷が続き、輸入は減少しているものの定着する傾向にある。
化学の有力供給先であるプラスチック製品工業は、輸入定着がより鮮明だ。11年の供給指数は前年比1・4%低下、国産が4・2%低下する中で、輸入は17・8%と大きく上昇。12年供給は国産が回復して4・2%上昇したものの、輸入は8・0%上昇と増勢が続いた。
化学産業が国民生活や生産活動に重要な役割を果たしているだけに、安定供給に向けたリスク対策の重要性を高まっている。化学工場の事故もあって事業継続計画(BCP)の再構築を各社に迫っている。
日本経済の六重苦問題は、安倍政権の経済政策による円安、環太平洋経済連携協定への交渉参加やエネルギー政策の見直し表明で緩和される兆しはあるが、実体経済への波及はこれからだ。化学産業は強い日本経済復活の一翼を担ってもらいたい。