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2013年01月31日 前へ 前へ次へ 次へ

男性用制汗剤、化粧品各社が攻勢 夏に加え秋冬向けも狙う

制汗剤.jpg 男性用制汗剤市場が拡大を続けている。男性用シート・パウダー・ローション剤型での市場規模は2010年が91億円、11年は101億円、12年は103億円(インテージ調べ)と着実に成長している。夏の節電やエチケット意識の高まりに加え、秋冬での使用増加が背景にある。女性用の需要が落ち着きをみせるなか、男性用の伸びは市場全体の拡大に直結する。男性用製品で攻勢をかける化粧品各社の動向を追う。
 冬の満員電車で鼻につく男性の臭いの多くはボディー、耳の後ろ、鼻周り、さらには頭皮から発せられる体臭だ。「冬は寒いから大丈夫」と思いがちだが、実は厚着や暖房により自分が思っている以上に臭いの元となる汗をかいている。汗そのものは無臭だが、含まれるたん白質が肌表面の細菌によって分解され特有の臭いを発生させる。体から分泌された皮脂も肌表面の細菌によって分解され、脂肪酸となることで特有の臭いを放つ。皮脂も夏と冬で分泌量に大差はない。

※市場は拡大基調※
 マンダムの調査によると、10月から翌3月におけるボディーペーパーの市場規模は09年度が3・5億円、10年度が3・7億円、11年度が3・8億円と伸長。ロールオンやスティックなどのタイプは09年度が4・9億円、10年度が5・7億円、11年度が6・2億円に拡大した(いずれも男性用)。さらなる市場拡大を見込み、2月には「ギャツビー バイオコア デオドラントシリーズ」を刷新。2種の殺菌成分(イソプロピルメチルフェノール・トリクロサン)と制汗成分(クロルヒドロキシアルミニウムなど)を密着させるロールオンタイプ、スティックタイプのほか、噴射力の高いジェットタイプなどを投入する。

※スプレー型投入※
 資生堂も2月に男性用デオドラントスプレーを「エージープラス」から投入する。同社が着眼したのは「わき毛」だ。臭いの元となる菌が繁殖しやすいだけでなく、スプレーしたパウダーの一部がわき毛に付着し、わきに到達しない場合も考えられる。新製品は殺菌成分イソプロピルメチルフェノールをリキッドベースに混ぜ込んだ。細めのエアゾールの缶に詰め込み、ジェット力を高めてわきを直撃する。今後、男性用製品を重視したブランド展開を強める。
 花王「メンズビオレ」は顔の臭いに着目した。「洗顔パワーシート」は皮脂やべたつき、臭いまでもふき取るスキンケア発想のフェースシートとして差別化。秋冬の肌は皮脂量が夏とほぼ同等でありながら肌のかさつき悩みが深刻になるため、より肌への刺激が少ない新製品「同化粧水 in」を投入した。保湿成分ヒアルロン酸を配合、肌へのやさしさにこだわり始めた20代男性に照準を定めたブランド展開を強化する。

※異業種の参入も※
 異業種からは大塚製薬が攻勢をかける。「UL・OS(ウル・オス)」ブランドでは全身用の「リフレッシュシート」を用意する。有効成分シメン―5―オール(殺菌)に加え、保湿成分AMPを配合。季節型商品ではなく、秋冬での使用も見込み通年型商品とした。秋冬での保湿・体臭ケアの浸透を図るため昨秋から1月にかけ、スカルプシャンプーとのセットで「男臭ケアパック」キャンペーンを展開。ユーザーの増加につなげた。今後も同種のキャンペーンを企画する予定だ。
    (中尾祐輔)
【写真説明】男性のエチケット意識の向上に対応し、化粧品各社はさまざまなタイプの制汗剤を投入


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