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【連載 上】特許切れ迎えるGM作物
米国で進む協定作業
円滑な市場形成めざす
特許切れを迎える遺伝子組み換え(GM)作物の種子の取り扱いをめぐり、米国のバイオテクノロジー産業協会(BIO)と米国種子貿易協会(ASTA)が協定の策定作業を進めている。特許失効後、フリー使用となる種子技術について民間取引の仕組みや取り決めを定める枠組みは初めて。海外取引を含めて円滑な市場を形成するために不可欠だ。
(高橋善治)
策定中の協定「Accord」の内容は、2012年11月に交わされた市場取引とアクセスにかかわる協定書「GEMMA」と、13年1四半期に発効が予定されているデータ使用と補償にかかわわる協定書「DUCA」の2本柱。
種子メーカーと種子を取り扱う業者、生産農家が特許切れになるGM種子の技術使用や栽培、種子販売などについて市場に混乱を与えることなく、円滑な交渉ができるようにする方法のあり方や取り決めを定める。10年からBIOとASTAとの間で作業が始まっている。 この協定を作らなければならない背景には、70年後半から開発が行われ96年初めて米国で商業栽培された除草剤耐性のGM作物「ラウンドアップ・レディー大豆」(米モンサントの特許品)の特許が2014年に失効を迎えることがある。15年までにはGM品種を手がける他の大手種子メーカーの初期製品も同じ状況になる。
※海外取引が問題に※
失効により大きな問題となるのが海外取引。貿易業者や種子を購入する団体にとっても懸念が高まる。実際のところ、モンサントは対象となる失効後の知的財産使用権を放棄することを公表しており、第2世代にあたる開発製品「ラウンドアップ・レディー2 イールド大豆」をグローバル戦略の商材として位置付けている。
米国で特許が失効したとしても、他国の特許が残っている場合、流通に大きな支障を来すことになる。グローバル展開を図る大手各社にとっては、フリー使用になると責任の所在や海外で登録した製品の管理に混乱が生じる問題に直面する。現在、米国と他国の市場取引には特許切れになったGM作物・種子をめぐるビジネスのあり方について調整を図る制度や仕組みがない。このため米国の重要産業である作物輸出に大きな影響が出てくるというわけだ。
※権利関係が複雑化※
また、種子はどこでも同じ単一の製品ではない。栽培地に適した育てやすく、しかも高い収量が得られるような形質を導入するため、実績がある地元の種子メーカーの種子と大手バイテク種子メーカーによるバイオ形質を合わせて開発されることがほとんど。開発時にバイテク種子メーカーと地元種子メーカーの間で契約が交わされるが、特許が切れ異なる業者がジェネリック種子をつくるとなると、権利関係が複雑化する問題も発生しかねない。こうした問題点を解決し調整可能な仕組みに当てはめ、付加価値あるビジネスを持続していくうえで、民間企業や種子関連業界団体が作業を進めている。
【写真説明】
除草剤耐性のある「ラウンドアップ・レディー 大豆」は2014年に特許切れを迎える(日本モンサント提供)