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グローバルCCSインスティテュート 南坊ジェネラルマネージャー代理に聞く
エネ政策にCCSを
CO2削減で競争力
火力発電所などから発生するCO2を回収して地中へ貯留するCCSへの期待が世界で高まっている。わが国にとってもCO2削減の切り札となり得るが、再生可能エネルギーに比べると注目度はまだ低い。昨今のエネルギー情勢を踏まえれば、すぐにでもCCSの位置づけを明確化する必要がある。グローバルCCSインスティテュート(GCCSI)日本事務所の南坊博司ジェネラルマネージャー代理・日本担当に聞いた。
ー GCCSIのミッションは。
「CCSの実証および商業規模でのプロジェクトを、世界的に加速させること。大きく分けて3つの機能を持つ。一つは、過去のプロジェクトから得た知識を世界的に共有するナレッジシェアリング。もう一つが、CCSが各国で受け入れられるよう、制度や社会的システムをプロモーションすること。最後が技術的な進歩・革新を後押しすることだ。日本事務所もこの方針に沿って運営している」
ー 日本にとってのCCSは。
「日本は経済大国。CO2排出量は多く、CCSの果たす役割は大きい。また、産業界は最先端の技術を持っている。とくに、化学吸収法や膜分離法などCO2回収の分野では世界の先頭を走っている。豪州の本部も日本を重要視している。日本の参加メンバーは政府、産業界、大学・研究機関など44機関。CCS技術は非常に多岐にわたるため、幅広いフィールドからメンバーが集まっている」
ー 欧米に比べると日本は遅れている。
「CCSは、2050年時点で必要なCO2削減量の17%を占める重要な技術。欧州の電力会社は導入に積極的で、英国やカナダ、米国などでは法整備も進んでいる。ただ、石油増進回収(EOR)や肥料製造にCO2をプロダクトとして売ることができる米国などと違い、日本ではCCSはコストでしかない。コストをだれが負担するかを明確にする必要がある」
ー 新たなコスト負担を懸念する声は多い。
「新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)の検証によると、CCSを導入した火力発電所の発電コストはCCSなしに比べ倍程度。固定価格買取制度を背景に太陽光発電が大量導入されているが、CCSの方がコスト競争力がある。CCSは完成された技術。さらなうコスト削減に向け技術の高度化も進んでいる。政策や社会的なシステムができれば導入は進むだろう」
ー 世界の注目度は高い。
「欧米の電力会社が注目している。日立製作所や東芝の技術が実際に応用されているが、石炭に頼らざるを得ない途上国にも日本の技術が必要になる。また、高炉ガスからCO2を回収する新日鉄住金の技術は世界的にも珍しく、エンジ企業は天然ガスからCO2を回収する技術を持っている。技術輸出は産業振興にも役立つ。世界に日本の技術を発信していきたい」
【GCCSI】 大規模なCCS実証プロジェクトの開始を宣言した洞爺湖サミットを受け、豪州政府が年に設立した。キャンベラに本部を置き、ワシントンDC、パリ、東京、北京にオフィスを持つ。各国政府機関、産業界、大学・研究機関など361の機関が参加している。
(了)