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【2013 挑戦】三菱ケミカルホールディングス 小林喜光社長
構造転換へ「攻守」果敢に
▼...2012年を総括してください。
「車載用リチウムイオン2次電池(LiB)材料など新規事業の立ち上がりが遅れる一方、コモディティは東日本大震災を契機に輸入品が増え縮小スピードが加速した。その両方のタイミングのズレを修正する課題が残った。ただし、サステナビリティー(環境・資源)、ヘルス(健康)、コンフォート(快適)を企業活動の判断基準としながら、高機能・高付加価値事業へ事業ポートフォリオを転換する哲学は変わらない。日本が6重苦、7重苦に直面するなか、あらゆる手段を講じ守るべきものは守り、攻めるものは攻めていく」
▼...13年の重点施策を教えてください。
「4象限管理のもと、生き残る事業、安定した事業にフォーカスしポートフォリオを見直す。詳しくは3月に発表する。また、グループのあるべき姿を早期に確立するため、M&A(合併・買収)も活用する。研究開発だけに頼ってはいられない。M&Aに総額数千億円規模を投じ、あるべき姿を完成させたい」
▼...事業別の戦略は。
「国内の石油化学は厳しい環境を想定しリストラを早める。米シェールガスの台頭に対応し、できるだけ早く閉じるものを閉じる。ただ、芳香族系とブタジエン新技術を含めたC4系以降についてはしっかりやっていく。海外の石化は原料転換を推進する。世界トップのメチルメタクリレート(MMA)は競争優位の新エチレン法プロセスを持っており、サウジアラビア、北米での新設計画を進めたい。やらない手はない。タイでは石化製品の植物原料への転換を進める」。
「機能商品は発光ダイオード(LED)、LiB材料、有機太陽電池などに事業を絞り込む。窒化ガリウム(GaN)基板は水島に新技術が完成し今年から商業生産に入る。需要家からの認定も進んでおり楽しみにしている。有機太陽電池も塗布型のイノベーションを完成させたい」。
▼...ヘルスケアでは新たなM&Aを発表しました。
「人間の健康、命にかかわるグループの事業を再編成し創薬、予防、診断やIT技術などを包含したヘルスケアソリューションとして飛躍させる。年はその元年と位置付けており、最終的には1つの事業体に持っていきたい。クオリカプスの買収もその一環だ。植物工場におけるワクチン製造などヘルスケアソリューションの成功例を早く作っていきたい」
▼...日本の産業が目指すべき方向は。
「グローバルマーケットにおける高付加価値な『ことづくり』を実現するのが日本の生きる道であり、私の使命だ。かつて総合化学はダメだといわれた。しかし、複雑系の社会では逆に総合でないとダメ。『協奏』により新たなイノベーションの実現に挑戦し続けていく」
(佐藤豊)
●記者から一言
日本を代表する実業家として、社外取締役業務や財界活動などにも活躍の場を広げる。新たに安倍首相から経済財政諮問会議の民間議員に任命され多忙を極めることになるが、睡眠時間を削ってでもやり遂げる考え。
世界経済の構造変化が続くなかで日本の未来、産業の未来にとって必要なのは強いリーダーシップ。「己を捨て、会社のため、社会のために身をささげる」と語る小林氏の活躍に期待が集まる。
(了)