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2012年09月21日 前へ 前へ次へ 次へ

【連載】「脂肪」にターゲット 各社のトクホ戦略(下)

食用油、茶系飲料など多彩
 食用油は日常の食生活のベースとなる食材だけに消費ボリュームが大きい。日清オイリオグループの「ヘルシーリセッタ」は"体に脂肪がつきにくい"をテーマに掲げ、健康オイルのカテゴリーの牽引役を果たしている。関与成分は独自のエステル交換技術を利用してつくる中鎖脂肪酸。今春には1000グラムの大容量タイプを市場投入した。昨年秋に発売した少人数世帯のための小容量タイプ(400グラム)に続くもので、揚げ物などを調理するヘビーユーザーへの対応品と位置付け、さらなる市場の活性化を進めていく。雪印メグミルクと開発したファットスプレッド「リセッタソフト」もリセッタブランドの普及に貢献している。

※常温保存ニーズ対応※
 通信販売「海の元気倶楽部」ルートを活用する日本水産は、青魚に由来するエイコサペンタエン酸(EPA)とドコサエキサエン酸(DHA)を含む中性脂肪対応の飲料「イマーク」で実績を伸ばしている。トクホ許可を取得し、04年から要冷蔵品として販売を開始。EPAやDHAが健食素材として普及し、同社の医薬品の原料グレード(EPA)の製造実績、大手水産・食品メーカーとしての信頼度から、今年6月には月間購買者が発売当初の2倍以上となった。10月からは常温保存に適した「イマークS」を投入。20本単位以上で届くため冷蔵庫のスペースを確保するのが大変という既存購買者のニーズに応えた。カロリーを既存品の半分以下に下げ、風味をヨーグルト味に仕上げた。プラスチックボトルの採用による軽量化も図っている。

※女性にも利用を提案※
 コンビニエンスストア、スーパーなど小売りルートの展開はお茶系飲料の健闘が目立つ。花王の「ヘルシア」シリーズは早くから内臓脂肪に着目し、このジャンルを切り開いた。ヘルシアは脂肪を燃焼しやすくする機能を持つ茶カテキンが関与成分で、10品目ほどを品揃えしている。メインの「同緑茶」は代以降の男性を対象としているが、スポーツ時の利用などターゲットと飲用シーンごとに切り分けた飲料シリーズとしてラインを拡充。4月に30〜40代女性を購買者の中心に据えた「同五穀めぐみ茶」を発売した。素材の持ち味とクセのない味わいを生かし、軽い運動時、食事シーンでの利用を提案していく。
 これに対し、脂肪の吸収を抑える成分配合による飲料で勝負する伊藤園では「2つの働き カテキン緑茶」をリニューアルし今月から発売。脂肪とコレステロールの吸収を抑える働きがあるガレート型カテキンを90%含み、ダブルの保健機能を発揮する消費者への訴求力を高めるパッケージにしてマーケティング戦略を展開する。モノグルコシルヘスペリジンを関与成分とする炭酸系「Stylee Sparkling」も投入しており、40〜50代男性に向けのニーズを刺激していく。サントリー食品インターナショナルの「黒烏龍茶」は、独自の製法によってカフェイン量を増やすことなく、関与成分のウーロン茶重合ポリフェノール(OTPP)を含有させた。食事とともに1日2回を目安とすることが適切な飲用だとして、食習慣に溶け込んだ利用法を提唱する戦法だ。

※初のコーラが話題に※
 炭酸系ではキリンビバレッジが脂肪吸収を抑える難消化性デキストリンを関与成分としたコーラで参入。初のコーラによるトクホということもあり話題となった。1.5リットルサイズ大型容器の発売を決めており、販売計画も当初目標の7倍の700万ケース(1ケース480ミリリットル換算24本入り)と2度目の上方修正を行った。
(了)


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