ニュースヘッドライン記事詳細

2012年05月25日 前へ 前へ次へ 次へ

台湾大連化学 陳総経理に聞く

清川_大連化学_陳総経理2012?1.jpg 中国での大型投資に続き、近年東南アジアでの活発投資が目立つ台湾・長春グループの大連化学。来年にはシンガポールで建設中のアリルアルコールおよび酢酸ビニルモノマー(VAM)の新プラントが稼働入りを迎えるほか、新たにマレーシアのジョホール州で進められている大型石化計画「RAPID」への参画を表明。同社のグローバル戦略の中で、シンガポール・マレーシアが重要なポジションとなっている。今後の戦略について同社の陳顯彰総経理に聞いた。

 - RAPID計画への参画を決めた背景は
 「一つは中東から来る30万トン級の原油タンカーが横付けできる港をジョホール州に建設中で、コスト競争力のある原料調達が可能である点が挙げられる。また、ペトロナスが低密度ポリエチレン(LDPE)とエチレン酢酸ビニル共重合樹脂(EVA)レジンのスイングプラントを構想中であり、大連化学はペトロナスからエチレンの供給を受けVAMを生産、そのVAMをペトロナスのEVAレジン向けに供給するという相互関係が構築できる点も大きい。また、政府の方針で台湾での拡張が厳しくなり、海外での展開に生き残りを余儀なくされている台湾石化産業の全体的な問題が根底にある」
 - 来年には中国およびシンガポールでVAM新工場が立ち上がります「中国の江蘇省儀征・揚州化学工業区およびシンガポールで建設を進めているのは、それぞれ世界最大クラスの年産万トンの新プラント。江蘇省では揚州の酢ビチェーンのほか、長春グループが常熟にポリビニルアルコール(PVA)を現有の同8万?から12万?に増強するなど、基本的に江蘇省のVAMは中国国内に展開する。一方、シンガポールの新たなVAM35万トンは一部を除き外販する方針だ。対象とするのはインドや東南アジアの新興市場のほか、供給がタイトな欧州などの地域。また、マレーシアでEVAエマルジョンを4万トン増強する計画を進めており、シンガポールのVAMの一部はこの増強分にあてる」
 - 中国遼寧省盤錦のプロジェクトについて
 「現在、1・4ブタンジオールや各誘導品に続く第2期としてアリルアルコールの新設を計画している。遼寧華錦化学工業集団が16年頃の完成をめどにリファイナリーおよびナフサクラッカーを軸とした石化コンプレックス計画が決まり、現在プロピレン供給に関する交渉を進めているが、先行き不透明だ。シンガポールに建設中のアリルアルコール設備から当面は盤錦に供給する。盤錦で原料プロピレンが確保でき、当地でアリルアルコール設備が新設できる場合は、シンガポールのアリルアルコールを活用して、マレーシアのパシルグダンなど既存拠点で1・4BDやポリテトラメチレンエーテルグリコールなどの誘導品の新規事業化の可能性も視野に入ってくる」(聞き手=清川聡)


Copyright(c)2010 The Chemical Daily Co., Ltd.