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2012年01月27日 前へ 前へ次へ 次へ

広げたい外資投資の促進

 経産省が外資投資の促進策として「アジア拠点化立地推進事業」を展開している。円高や電力制約など6重苦ともいわれる製造業を取り巻く環境の厳しさは、日本から確実に事業拠点として競争力を奪っている▼アジア各国は政府の誘致担当部門を軸に様々な方策で企業の投資促進に懸命となっており、両者の思惑が一致して、日本企業の海外生産が加速している。素材産業にもこの傾向は広がり、弊紙の紙面でも海外投資のニュースが掲載されない日はない▼こうした国際的な誘致競争が激化するなかで、日本政府は海外企業の誘致を拡大しようと動き出した。長年、欧州やアジアの産業誘致担当者を取材してきた身にしては「なんで今頃...」という思いもあるが、遅きに失するということはない▼ノーベル化学賞を受賞した野依良治博士は、産業発展と科学技術に触れて「日本人だけで対抗するから無理がある。日本で勉強し、研究した外国人がノーベル賞を取れる環境づくりが重要」と語った▼企業が生き残るためにより優位な立地を求めることは当然だ。外国企業を日本に呼び込む努力にようやく日本も目が向き始めたと感じる。すべてを自前、国産を目指す時代は終わったのだろう。このプログラムで外資がアジアの拠点として日本の魅力を再認識してくれるか注目したい。


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