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2017年05月24日 前へ 前へ| 次へ 次へ

電子ペーパー 多様分野に普及期待

 電子ペーパーが、さまざまな分野で用途を広げている。現在のところは、スーパーなどの商品棚で価格を表示する「電子棚札」のような小型ディスプレイが中心。ただ今後は40インチを超えるような大型の電子ペーパーディスプレイがデジタルサイネージとして街角に並ぶことも増えそうだ。
 電子ペーパーは他のディスプレイと異なり、表示中に電力を消費しない。電力が必要なのは書き換えの時だけであるほか、バックライトも必要ない。少ない電力消費で、表示された画像を、そのまま保持できる。また紙と同等のコントラストおよび反射率を持つため目に優しく、太陽光の下でも画面が鮮明に読み取れる。さらに筐体を薄くでき、表示基板にプラスチックを使用すると、折り曲げや軽量化も可能となる。
 電子ペーパーは、その特性から電子書籍端末や電子棚札などに多く利用されている。ただ電子書籍端末については今後、大幅な需要の伸びが期待できず、新たなアプリケーションの登場が期待されている。
 その一つがデジタルサイネージとしての利用だ。飲食店のメニューボードとしての利用も挙げられるが今後、普及の見込まれるのが交通系インフラへの活用。具体的には、バス停留所に掲示される時刻表を紙やプラスチックから電子ペーパーへ切り替えることが想定される。
 またスマートフォンへの搭載も見込まれている。メインディスプレイとしてではなく、電力消費が少なくてすむサブディスプレイに用いるものだ。すでに海外では、このデュアルディスプレイ搭載型のスマホが登場。裏面に電子ペーパーを搭載したスマホケースも市場に出始めているという。このほかスマートウオッチやスマートチェックインを実現するラゲージタグ(荷物札)、デジタルノートなど新しい市場で利用が増加していく見通しにある。
 そのなかで先月、ソニー子会社のソニーセミコンダクタソリューションズと電子ペーパー世界最大手の台湾E Inkが、ディスプレイ活用商品で合弁会社を設立すると発表した。関連アプリケーションや連携プラットフォームを含め企画、開発、設計、製造、販売などを手掛けるもので、市場拡大の"切り込み役"となる可能性がある。
 電子ペーパーは、これまでのディスプレイにない特徴を数多く有している。われわれの生活のなかで、ディスプレイは今以上に多様な環境下で使われ、その機会も増えていくことが確実だ。それだけに無駄な電力消費のない、環境に優しい電子ペーパーの普及を期待したい。


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