ブックタイトルこだわりのモノづくり電子書籍

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概要

こだわりのモノづくり電子書籍

一貫体制でウレタン事業拡充三洋化成工業三洋化成工業にとってコアビジネスの1つがアルキレンオキシド付加重合物(AOA)であり、プロピレンオキシド(PO)やエチレンオキシド(EO)、または両方を原料に生産される化学品群を指す。最近は紙おむつ用の吸水性樹脂であるSAPのメーカーとして注目を集めるが、研究開発型企業としてはAOAの歴史の方が長い。とくにPOからのウレタン関連事業は自動車や衣料向けから医療向けに至るまで用途展開は多種多様で、特徴ある製品も多い。ウレタン関連の1つが自動車内装用表皮原料であるウレタンビーズ「メルテックスLF」。ビーズの溶融性を高め流動性を向上させることで従来比2分の1まで薄膜化でき、従来より低い温度で成形できる。インパネの軽量化や作業時のエネルギーコスト削減に寄与できる。また塩ビ系に比べ経年劣化もなく低温時のソリや割れがないうえ、高い粉体流動性を持つことから複雑形状の金型でも隅々まで行き渡り、ピンホールのない均一な表皮を実現する。もう1つが柔軟性を維持したまま被膜強度を3割向上したウレタン樹脂「サンプレンH-600」。通常、ウレタンフィルムは薄膜化する際、被膜強度を上げなければならないが、同時に柔軟性を損なう問題がある。同社は特殊ウレタン構造を導入することで柔軟性を保ちながら1.3倍まで強度を高めた。それを透湿防水布用ウレタン樹脂に適用、従来の半分、7マイクロメートル厚まで薄くしても防水性は落ちず、同じく従来の1.5倍という高い透湿性を実現した。今後は衣料用のほか、レジャー、メディカル用途も期待されている。ウレタン技術はさらに発展、外科用止血材としても事業化している。同社初の医療機器として薬事承認も得ており、現在はテルモ社から「ハイドロフィット」として発売している。合成系の止血材で、ウイルス感染などのリスク低減が期待されるほか、従来は硬化速度を血液凝固能に依存していたところを、患者の生態組織表面に存在する水分に反応するように工夫、数分で組織接着性に富んだ硬化被膜を形成し高い止血性を発揮するという。AOA~PO/EO~ウレタンというチェーンは製品だけにとどまらず、製造時に用いる触媒にも知見を加えている。関連会社のサンアプロが開発したウレタン触媒「U-CAT」の新シリーズで、断熱材などに使うポリウレタンフォームを製造する際、発泡剤とともに用いる。地球温暖化係数が小さい発泡剤であるHFOの普及に合わせ、従来は瞬時に反応し実用化が難しかった課題を触媒の組成設計から見直すことで、予めHFOと混ぜておくことを可能とした。同社では、今後もAOAから一貫体制という強みを生かし、ウレタン事業を強化していく考えで、ラインアップも積極的に拡充してウレタン製品群いく。社名三洋化成工業株式会社住所京都府京都市東山区一橋野本町11-1代表取締役社長安藤孝夫電話075-541-4311設立1949年(昭和24年)事業内容界面活性剤、ウレタン樹脂、高吸水性樹脂、工業薬品、医薬品原薬・中間体などの製造・販売