ブックタイトルこだわりのモノづくり電子書籍

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概要

こだわりのモノづくり電子書籍

リン酸塩の高付加価値化を徹底追求太平化学産業1946年、藤沢薬品の傍系会社として大阪・道修町近くで産声を上げた太平化学産業はリン酸塩の国内トップメーカーだ。しかし、創業から68年という歳月が流れ日本のリン酸塩業界は厳しい冬の時代を迎えている。中国など新興国勢の台頭、リン酸1次メーカーの事業撤退や業務の縮小、そして原材料の高騰による利益率の低下―。研究所を併設する主力生産拠点、奈良工場(奈良県生駒郡斑鳩町)の工場長などを務めた技術畑出身の吉川正彦氏が昨春、社長に就任し、同社は未来に向かって大きく舵を切り始めている。リン酸塩の国内シェアは4割とダントツだ。しかし、吉川社長は「単純に販売量を増やすことや増収を追うようなことはしない。確実に利益が出せる企業体質の確立が最重要課題。製品の高純度対応や特殊用途の掘り起こしを進めて事業の高付加価値化を徹底的に追求していきたい」と力を込める。その吉川社長の強い意思を象徴する投資案件が、春日井工場(愛知県春日井市)に昨年末完成した、スプレードライ(噴霧乾燥)方式採用の大型乾燥棟だ。6億円という同社にとって巨費を投じた新棟(鉄骨4階建て、建築総面積約780平方メートル、処理能力はリン酸水素二カリウム乾燥時で日量7トン)の設計コンセプトは、「乾燥工程のコンタミレス対応を極限まで突き詰めろ」。これによって同工場のGMP対応がよ春日井工場に完成したスプレードライ方式の大型乾燥棟り強固になり、医薬向けの超高純度製品の安定供給態勢が整った。「東南海地震など巨大災害に耐えられる強靭な造りもアピールポイントだ」とアピールする吉川社長の意気込みは相当なもの。新設備を自らの目で確かめようと年初から、製薬関係者が次々と工場を訪れているという。来期以降も投資案件は続きそうだ。奈良工場では医薬グレード品の製造態勢をさらに強化するため設備のクリーン度を高める投資(約1億5000万円)に踏み切るとともに敷地の拡充を目指して隣地の買収計画も浮上。春日井工場では活性炭の高機能商材の強化を狙ったライン更新(約2億円)を予定しており、吉川社長は「高付加価値が期待できる医薬分野への攻勢とともに、当社の柱である食品添加物向けも製剤化ビジネスへの進出などで川下志向を強めたい。また、人工歯根や人工骨の新事業にも期待を持っている。5年後に売上高100億円、営業利益8億円を計上できる会社にしたい」と意欲的。リン酸塩のスペシャリストは今年、どう動くのか―。同社の戦略から目が離せない。社名太平化学産業株式会社住所大阪市中央区東高麗橋1番16号代表取締役社長吉川正彦電話06-6942-2515設立1946年(昭和21年)4月事業内容リン酸2次塩類、活性炭、乳酸塩類、メディカル製品の製造