ブックタイトルこだわりのモノづくり電子書籍

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概要

こだわりのモノづくり電子書籍

三木理研工業蓄熱・蓄冷カプセルなど新事業育成大正初期、染料の原料であるアニリンの国産化に初めて成功した由良浅次郎氏(本州化学工業の出発会社である由良精工を創業)を輩出した和歌山は「日本の染料工業の原点の地」である。由良氏の弟子や氏に心酔した若者が地元で化学会社を立ち上げ、戦後、有機合成を得意とする化学産業の集積地として発展した。徳島出身の三木理研工業の創業者、三木保二氏(故人)も、そんなたぎる熱気に魅了され1966年(昭和42年)、会社を興した。繊維用加工・仕上げ剤の専門メーカーとして成長してきた同社の経営は現在、2代目の保典社長に引き継がれ、中川和城会長との二人三脚態勢で収益力のアップに全力を挙げている。同社の繊維用加工・仕上げ剤の年産能力は7000トン規模で木材用接着剤も供給しているが、こうした製品は中国など新興国の攻勢で日本国内の市場が成熟し、新事業の創出が大きな経営課題として浮上している。経営陣が今後の成長ビジネスとして期待を寄せるのが独自のイクロカプセル技術を応用した蓄熱・蓄冷カプセル建材の寸法安定性や硬度を高める新技術の商業化ホルマリンキャッチャー(繊維加工などに使われる有害なホルマリンを吸着する化学品)原料の国産化―の3つ。蓄熱・蓄冷カプセルは、カプセルの中にパラフィン系の素材を充填し吸放熱機能を持たたもので、建材に配合しエアコンを切っても一定の時間、涼しさや温かさを保てる機能を付加でき、同社は新エネルギー・産業技術総新商材の製造拠点として整備が進む桃山工場合開発機構(NEDO)の環境プロジェクト「太陽熱エネルギー活用型住宅の技術開発」に参画し大手建材メーカーと共同で、省エネ建材の開発を目指している。また、建材の寸法安定性などを高める技術は、樹脂を建材に高圧をかけて均一に含浸させるもので、材質が軟らかく製材後、寸法変化が大きかったり表面に傷がつきやすいスギやヒノキなどの針葉樹の加工に最適という。建材以外でも漆器などへの展開の可能性もあり、公的な研究機関や大学で実用化を目指した評価試験が進められている。一方、ホルマリンキャッチャーの原料は製造コストなどの面で国内メーカーがなくその調達は輸入に頼らざるを得ないのが現状だ。しかし、品質面などで国産化を望む声も多く、同社は原料の高品質と低コスト製造を両立できる新規の合成法を確立、量産のめどをつけた。中川会長は、「工費約6億円を投じて2009年に新設した桃山工場(和歌山県紀ノ川市)には最新鋭の設備を導入しており、今後、新事業の製造拠点として整備を進めていきたい」と意気込んでおり、関係先との協議は日増しに活発になっている。社名三木理研工業株式会社住所和歌山市栄谷13の1代表取締役社長三木保典取締役会長中川和城(写真)電話073-451-2271設立1967年(昭和42年)事業内容繊維加工用合成樹脂および柔軟剤、木工、合板、合紙用の接着剤(特殊品を含む)などの製造・販売