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2018年01月12日 前へ 前へ次へ 次へ

伝統的な「家族農業」から学ぶべき

 伝統的農業の価値が見直されている。昨年末開かれた国連総会で、2019年からの10年間を「家族農業の10年」とすることが採択された。世界に5億7000万戸あるとされる農家の9割は個人・家族経営。世界の食料8割以上を生産する食料安全保障の重要な担い手としてばかりでなく、持続可能性の観点から、家族農業が何世代にもわたって営んできた伝統的な農業が注目されている。
 国連食糧農業機関(FAO)では、かねてから社会や環境に適応しながら何世代にもわたり形作られてきた伝統的な農林水産業と、それによって育まれた文化や景観、生物多様性などが一体となった農林水産業システムを「世界農業遺産」に認定してきた。日本でも、これまでに「佐渡の里山」など9地域が認定されている。
 家族農業の多くは小規模農家で、主に自給を目的に農業を営んできた。経済的には貧しく、農業をやめて都市で働くようになれば、農産物を買う立場となる。これでは50年に90億人を超すといわれる世界人口への食料供給は、ますます危うくなってくる。
 そこで、まず大事なのは家族農業をビジネスとして成立させることだ。生産性を高め、自給以上の能力を持つようにし、さらに市場と結びつけなければならない。国連の持続可能な開発目標(SDGs)でも30年までに、家族農家など小規模食料生産の生産性と所得を倍増させることが掲げられている。
 同時に、家族農業から持続的可能な農業のあり方を学ぶことが必要だろう。これまで世界の営農者は、栽培する品種を絞り込み、大規模化を進めることで食料増産を成し遂げ、多くの命を救ってきた。その手法は今なお有効ではある。ただ気候変動のリスクが顕在化するなかで、それのみでは農業を持続可能にすることが難しくなっている。これからは食料を供給するだけでなく、災害の防止機能や生物多様性の保全、さらには良好な景観の形成、文化の伝承など多くの機能を踏まえた開発が求められてくる。
 日本の農業も、また家族農業を中心としてきた。しかし後継者不足から高齢化が進展し、農地集約によって経営を大規模化していかなければ生産基盤を維持できない。そのためドローン(小型無人機)や人工知能(AI)などを駆使したスマート農業の実現に向けて、国を挙げた取り組みが進められている。ぜひ最先端の科学によって、家族農業の伝統が支えてきた持続可能な農業のあり方と、優れた生産性とが両立した新しい農業モデルを生み出してほしい。


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