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2017年10月13日 前へ 前へ次へ 次へ

組み換えカイコ 新産業創出に期待

 今月から養蚕農家で遺伝子組み換え(GM)カイコが飼育できるようになり、産業創出への取り組みがいよいよ始まった。研究用ツール、医療・医薬、化粧品、繊維など幅広い分野で技術的な成果が期待される。飼育ノウハウが蓄積され、バイオテクノロジーによる高度な工学手法、管理の組み合わせが付加価値を生み出すシナジーを提供できよう。GM作物の実用化では米国が先行した。しかしカイコのGM技術では日本が先頭を走り、産業が芽生えてきている。この機を逃さず、基礎研究から産業化まで各プロセスが切れ間なくつながる仕組み、地域経済の活性化の戦略づくりを迅速に進めるべきだ。それには、国のイニシアティブはもちろん、適正な規制が行われるような各省庁間の協調、産学官連携の積極的な支援がカギを握る。
 産業創出の大きな節目となったのは、農業・食品産業技術総合研究機構(農研機構)が国に申請していた緑色蛍光たんぱく質(GFP)遺伝子を持つカイコの案件。このほど承認され、農研機構と契約を結んだ養蚕農家の施設で今月5日から飼育が始まった。繭から作られる生糸は、闇に光る神秘的なシルク素材に生まれ変わり、製品化が行われる予定にある。
 農林水産省は「蚕業革命による新産業創出プロジェクト」を今年度立ち上げ、5カ年計画でバイオ医薬品などの実用生産へ活用を目指している。たんぱく質の生産効率を現行の3―4倍に高める技術、たんぱく質の活性を安定的に向上させる技術を開発する。ICT(情報通信技術)を活用したスマート養蚕管理システムの開発も始めた。
 研究者の視点からだけではなく、いかに産業として育成していくのか、市場開拓には何をすべきなのか―という検討も並行して進めていく必要がある。それには効果的マーケティングを行える専門家や販売ネットワークを持つ企業、アプリケーション開発の得意な企業などを加える必要がある。予算を拡大し、代表的国家プロジェクトに格上げすることを望みたい。
 最新のトピックでは、カイコを宿主に、創薬の標的に選ばれるヒトGたんぱく質共役受容体を細胞表面に発現させるという面白い発想の研究成果もまとまっている。群馬大学と農研機構が手がけたもので、生理活性のある化合物を効率よく探索できる。国産技術による創薬研究貢献の一例となる可能性がある。国内の養蚕業人口、生糸生産量は最盛期に比べ減少したが、高品質な繭が生産できる環境はある。日本固有のこの資産が、最先端の技術によって復活する時が到来したといえる。


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