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国内香料4大手 東南アジアで勝負【下】 「営業活動も質も高める」
2014年に「ペレスコル」を買収し、マレーシアに製造販売拠点を確保したのが長谷川香料。食品用粉末シーズニング、液体香料の製造販売を行っているペレスコル社(ハラル対応)とは、およそ?年前から香料の販売、技術指導で協力するなど、厚い信頼関係を築いてきた。
ハラル対応進む
これにより、輸送期間の短縮や製造コストの削減による価格競争力を向上させており、また、ハラル対応工場を東南アジアに確保したメリットも高い。日本から研究員派遣による研究開発機能強化も図り、この製販拠点と、タイ、インドネシアの販売拠点、さらにベトナム、フィリピンの現地スタッフ配置による、各拠点間の連携を密にし、東南アジアの営業活動強化を推進していく。
20年度にはペレスコルの売上高を16年度の3倍以上にあたる38億円とする目標を掲げている。さらなる競争力強化のため、マレーシアのハラル団地に用地を購入し、第二工場の建設計画が動き出している。
曽田香料がタイで合弁事業立ち上げの調印式を行ったのは16年6月。現地オフィスはすでに開設していたが、生産も行うことになった。パートナーのナムシャンは現地大手商社で、17年7月にもフレーバーの製造を開始する予定。タイは、即席麺、農産加工、菓子、飲料、調味料、冷凍食品、加工でん粉といった日系食品・飲料メーカーの進出が目覚ましく、豊富な原材料に恵まれ、また日本輸出向け、欧米向けの加工食品製造の集積地で、食品産業にとって東南アジアでの生産条件の揃った国の代表格である。
長年取引のあるマムシャンの本拠地であることも強みに、関係を一層強化し、タイ市場はもちろんのこと、今後の成長が見込まれるミャンマー、カンボジア、ベトナムといった周辺国を含め拡大戦略を推進する。早くからタイの発展性に着目した高砂香料、長谷川香料は、現地法人を設け、営業・マーケティング・情報収集活動の重要拠点の1つとして取り組みを進めている。
東南アジア単一国で2億5000万人という最多人口のインドネシアは、経済発展にともなう旺盛な購買力によって香料に対するビジネスチャンスがとくに拡大している。人口増加の続くこの成長力あるインドネシア市場を見逃すことなく、欧米系のジボダン、フェルメニッヒ、IFFといった香料メーカーがここ2―3年間に現地製造拠点の拡張や新たな製造拠点化、または販売活動へと同地域における位置づけを高めるとともに、重要な成長ドライバーとして考えている。
同国に早くから進出した小川香料は、現地法人「P.T. Ogawa Indonesia」のカラワン工場で新しい粉末製造設備が稼働し、従来の10倍の生産能力を確保。ハラル認証「HAS」を取得した工場の増産効果により、常温保存できる香料を冷蔵設備のない中小企業に供給が可能となり、市場の深耕のための体制を整えた。さらにハラル対応のフレグランス専用工場も稼働し、化粧品・トイレタリー製品向けに「小川ブランド」普及に拍車をかける。また17年をめどに第2工場の新設計画が進んでいる。
嗜好性も重要に
長谷川香料は、100%出資による現地法人を?年に設立し、多くの島々からなる広大な国土を有するインドネシアの香り・食味の嗜好性を把握し、より質の高い営業活動へと進化させている。16年にジャカルタ市内に現地法人本社・研究機能を移設し拡充させた高砂香料では、インドネシアに生産拠点を新設するため、ブカシ県GIIC工業団地に用地を取得。現在フレーバーとフレグランス工場の建設プロジェクトが進行中で、17―18年にかけ着工の予定である。
【長谷川香料グループのマレーシア製造販売拠点「ペレスコル」】