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ライフサイエンス革新 日本橋発で
キャッチコピーは「日本橋×ライフサイエンス」。医薬関連企業が集積する東京都中央区の日本橋エリアを拠点に、産官学連携によってライフサイエンス領域のオープンイノベーションを促し、新産業創造を目指す活動が始まった。三井不動産とアカデミア有志が中心となって6月設立された一般社団法人「ライフサイエンス・イノベーション・ネットワーク・ジャパン」(LINK―J)である。
ライフサイエンス関連産業は医学はじめ理学、工学、さらに情報技術(ICT)、人工知能といった先進テクノロジー含め広範な分野に及ぶ。LINK―Jは、これら領域で人・技術の活発な交流を推進し、シーズやアイデアの事業化を支援する。理事長に慶応大学医学部長の岡野栄之氏、副理事長に大阪大学大学院医学系研究科長の澤芳樹氏が就いた。運営諮問委員会には理化学研究所理事の松本洋一郎氏、京都大学iPS細胞研究所所長の山中伸弥氏のほか、製薬・医療機器企業のトップが名を連ね、まさにオールジャパンの陣容となっている。
LINK―Jメンバー(特別会員)の募集を早速開始している。メンバーには「交流・連携事業」としてシンポジウムやセミナー、メンバー間の交流イベントへの参加機会を提供する。また「育成・支援事業」では、起業を志す個人やベンチャー企業を対象としたプログラム、相談の場を提供するほか、資金調達やアライアンスのため投資家とのマッチング機会も設ける。
さらに海外の大学・機関と、双方向の連携を進めていく。まずカリフォルニア大学サンディエゴ校(UCサンディエゴ)とライフサイエンス領域での提携について合意した。「日本橋ライフサイエンスビル」には、日本初進出となるUCサンディエゴの東京ブランチが入居する予定だ。また同じくサンディエゴを拠点とするライフサイエンス団体「バイオコム」との提携も決定している。
近年、ライフサイエンス分野における産官学連携は確実に進んでいる。これらの成果が新たな医薬品や医療機器、治療法の創出につながり、われわれの生活に還元されることに期待は大きい。しかしながら研究成果の応用、産業界への技術移転といった実用化に関しては、いまだ多くの課題を抱える。大学や公的機関が持つ優れたアイデアを十分に生かし切れておらず、活用方法に対する理解も不足している。まずは産学官一体となって研究開発戦略を立案し、真の協働体制を構築することが必要だろう。LINK―Jが、そのプラットフォームとして機能することを大いに期待したい。