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2015年09月30日 前へ 前へ次へ 次へ

医療産業の育成に民間保険組み込め

 化学、電機、機械など畑違いと見られがちだった産業から、医療分野への参入が相次いでいる。高齢化の進展で医療関連需要が今後伸びると見込んでのことだ。ただ医療産業は、収入の多くを医療費、つまりは公的保険料、公費(税金)に依存しており、自ずとパイは限られる。高齢化による医療費高騰は国の財政を圧迫しており、政府は抑制強化を打ち出しているところ。そのなかで医療産業の成長を促すためには、医療費の配分にメリハリが必要だ。
 ボストンコンサルティンググループの日本代表である御立尚資氏は、国民皆保険制度の維持と医療産業の成長を両立させるために「予防市場の創造」「終末期医療の見直し」そして「それらを民間医療保険にリンクさせること」―という3つの提案をしている。
 疾患になる前に予防できれば医療費削減に大いに役立つ。従来、予防市場を作り上げることは簡単ではなかった。病気でない健康な人に、生活行動を変えろといっても当然難しい。
 御立氏は、健康な人への動機付けには、運動などの予防行為が本当に有効かどうかを、目に見えるかたちで証明していくことが重要と説く。その際に、遺伝子検査サービスやウエアラブル端末など最新のデジタル技術が役立つというわけだ。例えば遺伝子検査によって疾患リスクがあると判定された場合、ウエアラブル端末を身に着け、毎日の運動状況や血圧などバイタルサインを記録する。そうすれば予防行為の有効性に関するデータを蓄積できる。
 この予防データとDPC(包括医療費支払い制度方式)データを組み合わせることで、医療費の自己負担分を民間保険業者に開放できるとみている。高額療養費、高齢者医療費の自己負担軽減分も、すべて自己負担にして民間保険を導入する。そのうえで疾患予防に取り組む人に保険料を低く設定する仕組みを取り入れれば、医療費削減に効くことは間違いない。
 また医療費高騰の大きな要因の一つに終末期医療が挙げられる。患者本人に意識がなく、無意味な延命措置が採られている場合があろう。医療費の自己負担分を民間保険に開放すれば、終末期医療について本人が事前に意思決定する仕組みが自然に作れるのではないか。
 日本は、高齢化という点でも「課題先進国」だ。この民間保険を組み込んだ予防システムをいち早く導入すれば、新しい医療技術、サービスが次々に創出される。後を追って高齢化を迎えるアジアなど新興国に、このシステムを輸出し、課題解決に貢献することもできよう。


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