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2015年09月30日 前へ 前へ次へ 次へ

【特別対談】 小林喜光氏×橋本和仁氏 / 成長戦略と化学イノベーション 《10》

【特別対談】 小林喜光氏×橋本和仁氏 / 成長戦略と化学イノベーション 《10》

▲「日本の変革には今が最後のチャンス」との思いは同じ。


<第3部:大学改革とベンチャー―4>

 【橋本】 私が産学協同研究を本格的に始めたのは1989年。最初の企業との打ち合わせは、土曜日の午後に、他人に知られないように隠れるようにして行った。工学部でさえ、その当時は企業と製品化につながる研究をやるのは、恥ずべき行為といった雰囲気があった。

 【小林】 「賎しい人達」という評価があった。ベーシック・リサーチをやって「高級であるかのごとく振る舞っていれば良い」という時代があった。

 【橋本】 精神論的には、大学が産業界の手先になって、あるいは率先して金儲けみたいなことやるのは怪しからんという考えは、いまだにかなりある。イノベーションの視点からの大学改革も、今回の成長戦略の一つの目玉としたが、これに対する批判は大きい。直接、私に向かって批判する人は少ないが、国立大学協会も日本学術会議も批判的だ。

 【小林】 MIT(マサチューセッツ工科大学)が、2010年から「スマートカンパニー50」というリストを毎年作っていて、15年のスマートカンパニーのトップが、イーロン・マスクのテスラモーターズだ。MITなので米国企業がリストアップされるのは分かる。実際、グーグル、アマゾンなど36社が米国企業だ。一方で、日本はソーシャルネットワークサービス1社だけ、それもオーナーは韓国人だ。欧州勢も6社だけ。いかに米国で新しいベンチャーから優秀な企業が生まれているか。そこは日本も頑張らないといけない。東大が日本びいきでスマートカンパニー50のようなものを出せば、世界に伍していけるのではないか。

 【橋本】 おっしゃる通りだと思う。これまで産業創出を大学の役割の一つと率直に認める雰囲気に欠けていた。今回、成長戦略ではベンチャー創出に対する大学への期待を明確に位置付けている。なぜ米国のシリコンバレーでベンチャーが次々生まれるかというと、近くにスタンフォード大学があることが大きい。日本の大学も、ぜひそのような役割を果たすべきだ。今年の4月に就任した東大の五神真総長は「本格的産学連携」という言葉で、今までと次元の異なる産学連携、ベンチャー創出に積極的に舵を切ろうとしている。

 【小林】 日本の場合、個別のテクノロジーベースでは、数々のノーベル賞を受賞するなど、それなりの実績がある。その意味では、どうやってビジネスにもっていくかという接点が必要である。これだけ「優秀な日本人」を私は信じている。安倍内閣の大きな貢献は、そこを掘り起こしたことだ。経済の部分もさることながら、もう一度テクノロジーの部分を掘り起こした。

 【橋本】 安倍内閣の貢献は大きい。実は私自身も日本の将来は厳しいと思っていた時期があった。「3・11」の後は、とくにそうだった。人口は減るし、巨額な財政赤字。政府はころころ変わって、効果的な政策を打てない。しかし今、そのような状況を政治が変えようとしている。まだまだ、いろいろな問題があり、先は厳しい。しかし、やれるのではないか思えるようになり、また実際に前に進み出したのを感じる。

 【小林】 極端な言い方をすれば、人口問題にしても老齢化にしても、日本は「崖っぷち」のところの最後のチャンスだ。財政再建も20年まではよいが、われわれが75歳になる頃は、かなり悲惨になるという予想さえある。今が最後のチャンスと思い定め、若者を鼓舞していくことが重要である。

 【橋本】 米国の大学発ベンチャーを分析した本を最近読んだが、新たに出てきているベンチャーは、単一の知識からでなく、必ず何かと何かを融合したところから出てきている。それは既存の組織ではなかなかできず、何もないところに作らないといけない。しかしリスクをもってチャレンジしていくことが重要である。今回の成長戦略で、まさにそういうことを前面に出して、産業界もアカデミアも一緒になって、科学技術で次のイノべーション、成長の芽を創っていくことになる。

 ※ 特別対談のホームページへの掲載は、第3部最終の今回で終了します。第4部「未来を担う若者へのメッセージ」は、化学の日・化学週間に向け10月に発刊する小冊子「化学のイノベーションと未来社会」でご覧下さい。


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