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2015年09月03日 前へ 前へ次へ 次へ

北海道・石狩で超電導直流送電プロジェクト 需要先まで一体運用

北海道・石狩で超電導直流送電プロジェクト 需要先まで一体運用

▲試験設備は2系統。データセンターまで一貫の実使用に即した試験を行う。


 石狩超電導・直流送電システム技術研究組合は、北海道石狩市石狩湾新港地域で「石狩超電導直流送電プロジェクト」を進めている。今年8月に500メートルの直流送電に成功。9月中に太陽光発電設備からデータセンターへの給電まで一体運用試験の運用開始を予定している。「高温超電導線を用いた長距離・直流送電システムの世界最先端を走っている」(清水俊晴専務理事)同プロジェクトを取材した。

 このプロジェクトは、経済産業省の委託事業「高温超電導直流送電システムの実証研究」として2016年3月までの3年間を予定。総受託金額は約40億円で、千代田化工建設、住友電気工業、中部大学、さくらインターネットの4社が進める。

 千代田化工は化学プラントなどの液化天然ガス(LNG)ラインで液体窒素冷却のノウハウを持つことに加え、「高いプロジェクトの構築力・遂行力」(清水専務理事)でプロジェクトを支える。住友電工は超電導線の世界トップメーカーで、直流超電導送電の研究を推進。中部大学は直流超電導送電研究の第一人者である山口作太郎教授がセンター長を務める「超伝導・持続可能エネルギー研究センター」を有し、学内で200メートルの超電導直流送電試験設備が稼働している。さくらインターネットは現地にデータセンターを保有。太陽光発電設備は同社のものを用いる。

 試験設備は2系統で、1系統は500メートルの地下埋設線で太陽光発電設備からデータセンターまでの送電試験を行う。もう1系統は地上設置で、1キロメートル以上の長距離伝送試験に用いる。「需要家となるデータセンターまでの一貫システムで実使用に即した試験を行う。また長距離敷設時にはケーブルの熱収縮をどう吸収するかも課題になるため、地上線では3ケーブル以上を接続したマルチジョイントの試験を行う。また地上・地下で環境業件や敷設性も異なるため、それぞれの知見を得ることも目的としている」(同)。

 環境整備にも力を注いだ。公道に通すための関連法制への適合もその一つで、「超電導関連の法整備への貢献にもつなげたい」(同)。自治体との連携も推進。プロジェクトに関連して北海道・石狩市や地元の北海道大学などが産学官で「石狩超電導直流送電プロジェクト推進協議会」を結成。組合と協力し、円滑な実証試験につなげている。

 超電導直流送電のメリットは複数ある。超電導線は電気抵抗による損失なく送電できるが、交流送電では「交流損失」という特有の損失が生じ発熱もある。交流は実効電圧・電流が最大値の約0.7倍で、負荷の面でも直流が有利。データセンターへは既設直流送電線の一部を超電導線に置き換えるため、比較検討としても注目されている。

 今後の方針として清水専務理事は「試験の着実な進行とともに、安全性・運用性を見極め、より設備の最適化を進めていく。冷却エネルギーは従来比で半減したが、まだまだ改善の余地はある。既存技術のプラント内LNGラインに比べて長距離を冷却するため、液体窒素の圧力損失低減も課題だ。技術開発だけではなく、運用や保守体制のノウハウ蓄積も極めて重要。研究から実用化への橋渡しとして結実していきたい」と話している。


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