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2015年01月07日 前へ 前へ次へ 次へ

バイオ分析技術で農産物価値創造を

 最先端のメタボローム解析技術を活用して、農林水産物の育種や食品の機能性アップ、品質予測を可能とする研究開発を産学官連携で推進する検討会を農林水産省が立ち上げた。細胞内代謝物を調べるバイオ分析技術を農林水産分野に取り込み、革新的な研究開発の仕組みを築き上げる。この成果は国際競争力ある食品産業の育成にも貢献できる。推進方針や具体的研究内容など検討すべき項目は多いが、戦略的にまとめ上げ、世界をリードする環境整備、研究成果を期待したい。
 専門家による検討会が昨年12月設置され、初会合が開かれた。1月中を目標に結果をまとめる予定で、2015年度政府予算に推進方針を反映させる。
 たん白質の代謝産物を網羅的に解析するメタボローム解析技術は、医療や工業分野を中心に測定情報が蓄積されている。代謝物の量や組み合わせなどに一定パターンが測定されると、特定疾患や良食味の生産物などとの相関性が予測できる。医療分野では、代謝産物が診断マーカーへと応用が進んでいる。医療を中心に日本の貢献度は大きく、公開データの6割以上を占めている。
 農産物や食品分野への応用も広がりつつあるが、カナダ、ドイツ、オランダが研究基盤を整備して先行している。日本は大阪大学、理化学研究所、かずさDNA研究所、慶応大学のほか、一部大手食品企業が成果を挙げているが、課題は研究推進の共通基盤体制が整っていないことだ。国によるデータセンターの整備が急務で、企業や研究機関の利用しやすい付加価値情報の提供も不可欠である。
 農水省が目指すのは、産学官の力を結集させることで農林水産・食品産業に実装できる技術に仕立てることである。内閣府政策SIP(戦略的イノベーション創造プログラム)では、室内環境でトマト植物工場の分子網羅的分析による栽培管理技術研究が昨年秋から動き出した。しかし、露地栽培を主体とする実情に合った利用が求められている。同省はここに焦点を置いているが、分析コストが安価で、幅広く使える可能性を秘めた技術だからである。
 農林水産物を短期間に育種ができるDNAマーカー開発は容易ではない。食味や香りなどが向上する品種改良、収穫物出荷時検査、天候変化にも同じ品質が保持できる品種と栽培条件の発見、食品加工工程の改善に役立つ製造時のマーカー開発など解析情報の利点は多い。生産技術の変化は新しい農薬や包装材料も創出する。地方経済活性化に貢献する技術として、さまざまな視点から技術価値の最大化に取り組んでもらいたい。


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