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2014年12月26日 前へ 前へ次へ 次へ

アジア化学産業2014回顧 ASEAN ナフサクラッカー軸に好調

川下多様化でガスベースに対抗
 エクソンモービルが第2クラッカーの商業運転を始めたシンガポール、RAPID計画が前進するマレーシア、タイはじめとする海外企業が積極的な動きを見せるインドネシアとベトナムなど、ASEAN(東南アジア諸国連合)ではナフサクラッカーを軸にした化学産業の拡大が続いた。経済成長が鈍化する中国では、より付加価値の高い領域への投資が目立った。中国ではまた、内需の取り込みを目指す日系化学企業の投資姿勢も鮮明になった。ASEANと中国の化学産業の2014年の動きをシンガポールと上海の各支局の記者が振り返る。

 クーデターによる暫定政権を樹立したタイや、ユドヨノ政権後の新大統領選を実施したインドネシアなど、各国の政局にこれまで以上に注目が集まったASEAN(東南アジア諸国連合)。化学産業に目を向けると、シンガポールではエクソンモービルが第2期クラッカーの商業運転を開始、これによって同国全体のエチレン生産が年400万トン規模に達した。また、マレーシアでは延期を繰り返しながらもペトロナスのRAPIDプロジェクトが前進している。ガスベースの石油化学産業がグローバル市場で影響力を強めるなか、ASEANではナフサクラッカーの優位性を活用する動きが本格化している。
 シンガポールでは今年1月、エクソンモービルがエチレン年100万トンのスチームクラッカーを軸とした第2期石化コンプレックスを開設。エクソンモービルはさらにシンガポールにおけるブチルゴムや石油樹脂の事業化を矢継ぎ早に決定している。ブチルゴムでは、昨年シンガポールに新工場を立ち上げたランクセスとの真っ向勝負となる。エクソンモービルの川下プロジェクトは、自動車用タイヤや紙おむつなどコンシューマー産業を対象とするスペシャリティ関連の投資が特徴で、シンガポール政府が進める「高付加価値へのシフト」に沿った形となる。その他のスペシャリティ関連の投資も加速しており、今年、エボニック インダストリーズは飼料用DLメチオニンの新工場を開設したほか、旭化成および住友化学に続き、日本ゼオンが溶液重合スチレンブタジエンゴム(S-SBR)新工場の操業を開始している。
 その一方で、帝人がポリカーボネートの生産から撤退を決めるなど、シンガポールではメーカーによって明暗を分けた格好となった。帝人の撤退は、市場競争の激化に加えユーティリティーコストの高止まりなど複数の要因が背景にある。近年のジュロン島では米インビスタのアジピン酸生産からの撤退に続くもので、シンガポールにおけるコスト競争力が改めてクローズアップされた。
 マレーシアでは今年4月、ペトロナスがジョホール州ペンゲランで計画する石油精製・石油化学の統合プロジェクト「RAPID」に関して、同社の取締役会が建設を承認、正式なプロジェクトとしてスタートした。その後、石油精製・石化設備について各エンジニアリング企業に対して案件の発注が進められている。しかし計画当初から順風満帆とはいえず、プロジェクトへの参加を検討していたタイのPTTグローバルケミカルが今年2月に参加を断念。すでにBASFも同計画への参画を白紙撤回しており、ペトロナスとの共同事業については合弁会社を組織するクアンタン拠点に集中する意向を示している。
 さらにインドネシアおよびベトナムの化学産業では、タイ企業をはじめとする外資系企業と国営石油企業を軸に、課題である石油精製の能力拡充および石化産業との統合に向けて動き始めている。インドネシアの国営石油会社プルタミナは、JX日鉱日石エネルギー、サウジアラムコ、中国石化(SINOPEC)の3社と共同で全5カ所に及ぶ同国内製油所の改修に向けた検討を進めることで合意。向こう10年間で250億ドルを投じ改修・高度化を進める計画で、原油処理能力を日量160万バーレル程度まで倍増させる予定。さらにタイのPTTグループとは製油所の新設および石油化学事業の拡大に向けた共同プロジェクトを進めている。PTTグループはベトナム中南部ビンディン省ニョンホイでサウジアラムコ、ベトナム政府らと共同で大型の製油所・石化コンプレックスも計画しており、21年の稼働をめどに事業化調査を進めている。
 また、インドネシアの石化大手チャンドラ・アスリは、親会社であるバリト・グループが石油精製への進出を検討しているもよう。チャンドラ・アスリはナフサクラッカーの増強および川下事業を拡充しており、15年末の完成をめどにエチレン生産能力を現在の60万トンから86万トンに引き上げるほか、17年前半にはミシュランと合弁でS-SBRおよびネオジウム触媒ポリブタジエンゴム(Nd-PBR)の事業化を進めている。
 チャンドラ・アスリに出資するタイのサイアムセメントグループはベトナム南部のロンソン島で石油化学プロジェクトを計画中。カタール国営会社カタール・ペトロリアム・インターナショナル(QPI)、ペトロベトナムらと合弁を組織する計画で、来年にも建設に着工し20年までに稼働を開始する予定になっている。
(シンガポール=清川聡)


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