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食事代の値上がりで感じるアジアのインフレ
東南アジアで広く食される米の麺。日本ではビーフンが知られているが、東南アジアではビーフンのような細麺のほか、きし麺のような幅広のもの、チップスのような四角のもの、生春巻きに使うようなものまでさまざまな形がある▼幅広の麺のなかで、糧条(クイティアオ)と呼ばれる麺を炒めた炒糧条は、シンガポールやマレーシアで庶民の朝食や昼食として広く食される。タイにも同じような料理がある。米特有のつるんとしたのどごしが広く好まれる理由だろう▼卵焼き、炒めた野菜、練り物や中華ソーセージなどをトッピングして食べる。庶民の食事だが、インフレの波は避けられない。少し前までは2ドルでおつりが来た店もあったが、今は3ドルから5ドルが相場になった▼糧条麺はほんの一例。住居や事務所の家賃の値上がりも相当なものだ。長年、駐在している人なら、経済が成長している国の物価の上昇を身に沁みて感じているだろう▼シンガポールを含めて伸び率に差はあるものの、東南アジア各国は毎年経済成長を続け、物価が上昇する。長期デフレからようやく脱出しようとしている日本の企業にとっては、日本では考えられない影響もあり、なかなか頭の痛い問題だろう。アジアで成長を目指す企業の共通の悩みが一皿の麺から浮かび上がってくるようである。