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2014年03月31日 前へ 前へ次へ 次へ

医療と電子の融合で事業創出を加速

 総合電機のヘルスケア事業強化が目立っている。東芝と日立製作所は新組織を立ち上げ、年6千億円から1兆円の売上高を目指す。かつて汎用コンピュータでしのぎを削った富士通とIBMは、コンピューティング技術を武器に医療支援サービス分野で競い合う。収益改善が急務のエレクトロニクス企業、ヘルスケアを半導体、液晶に続く大型産業に育成するため経営資源を集中投入する。
 「なんと多くの開発をしてきたのか、調べてみてびっくりした」と、驚きを隠さないのは東芝の田中久雄社長。選択と集中が後手に回った総合電機の実情を端的に示しているが、この守備範囲の広さがヘルスケア事業には生きてくる。同社の柱である半導体と原子力発電のノウハウは呼気分析装置やカプセル内視鏡に生きている。「これほど多様な分野でヘルスケアに取り組む企業は世界にも例がない」と胸を張る。まずは自力で6千億円、次にM&Aを駆使して1兆円事業を実現する。
 同じく総合電機企業の日立製作所も6千人規模の組織を新設して2018年度に売上高6千億円を狙う。かつてわが国のエレクトロニクス業界で唯一、ウエットプロセスのバイオ関連施設を手掛けるなど独自の展開を行ってきたが、現在は核磁気共鳴映像装置などのハードウエアでシェアを争う。
 これらに対して、高度のコンピューティング技術を武器にゲノム解析や創薬といった新分野を開拓しようというのが富士通とIBM。富士通はスパコンを使い、コンピューター上で新薬の候補分子を設計する「IT創薬」を推進する。分子シミュレーションの手法によって、候補となる化合物の創出効率が驚異的に高まるという。10年内には患者それぞれのゲノム情報を電子カルテに統合するなど、先端分野で存在感を高める。
 一方、IBMはビッグデータから必要な情報を取り出して学習する人工知能技術に長けている。以前から医療支援に着目し、日々更新される医療情報を医師に提供するサービスを開発してきた。このサービスをゲノム治療に発展させ、ゲノム研究開発機関と協業して脳腫瘍患者向けの治療情報を提供する。臨床医が患者の遺伝子変異に最適な治療法を検討するための情報を、学習機能を有する同社のシステムが収集する。
 これらの取り組みはヘルスケアとエレクトロニクスの融合が本格化していることの証左である。社会問題となっている高齢者や障害者の生活支援にも情報通信技術は欠かせない。課題先進国である日本ならではのキラーアプリケーションの登場に期待したい。


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