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2013年11月29日 前へ 前へ次へ 次へ

インフラファンドの効率運営を急げ

 橋や道路、公共施設などの更新・補修が喫緊の課題となる一方で、地震対策も早急に手を打つ必要がある。こうしたなかで先月、わが国初の「インフラファンド」が官民連携で立ち上がった。PPP(官民パートナーシップ)やPFI(民間資金イニシアティブ)事業の活性化が急がれており、国土強靭化を含めたインフラ基盤の強化を期待したい。
 国土交通省によると、わが国のインフラの維持管理・更新コストは、2030年には現在のほぼ2倍の15兆円を超える見通しだ。少子高齢化と産業構造の変化を背景に、国民生活と経済活動を支えるインフラの効率化も大きな課題となる。
 しかし、国や地方自治体の財政状況は厳しさを増す一方だ。先週開かれた経済財政諮問会議でも、ナショナル・レジリエンスの重要性が指摘されるなかで、公共事業を含めて聖域のない予算見直しが指摘された。この状況を反映して、民間資金の積極的な活用を図るPPPやPFIの拡充が注目されている。
 このほど発足した「民間資金等活用事業推進機構」には、政府が100億円、銀行・証券など民間40社が87億5千万円を出資した。機構は独立採算型PFI事業の資金ニーズに対して出融資することになる。民間の資金やノウハウを活用できるPFI事業の有用性は高いが、その資金調達市場は十分に整備されていない。同機構はインフラファンドとしての機能を充実させながら、資金需要の増加に対応していくことになる。
 PFIは2011年の法改正で「公共施設等運営権制度」(コンセッション方式)が導入された。これを機に、独立採算型やサービス購入を併用する混合型PFI事業がを展開できる基盤を整備した。コンセッション方式は、公共施設の所有権は国などに残したまま、運営権を民間事業者に譲渡、民間は料金徴収などを通じ事業運営を行う。
 政府は先に、PPPおよびPFIの強化に向けた行動計画を策定、今後10年間で12兆円規模に拡大させる方針だ。その内訳は、空港や上下水道など公共施設運営権制度活用に2-3兆円、高速道路などの維持・更新のPPP手法に3-4兆円、公的不動産の有効活用に2兆円などである。
 今回のインフラファンドは、今後急速に増加が見込まれる資金需要に対応するものだが、出融資への柔軟な対応や官民の適切なリスク分担などを図り、推進する必要がある。
 インフラの維持・更新、減災・防災という目前の国家的課題の克服は、従来の公共事業の発想では難しい。官民連動のモデルづくりに注目したい。


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