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2013年04月30日 前へ 前へ次へ 次へ

CPhI 創薬支援戦略室設置準備室の榑林陽一室長が講演

"5月に本格スタート"

 4月1日に開設した医薬基盤研究所・創薬支援戦略室設置準備室の榑林陽一室長(写真)は26日、都内で開催されたCPhIジャパンで講演し、「2013年度予算の成立を受けて創薬支援ネットワーク(NW)が動き出す」と語り、予算成立が見込まれる5月にも本格始動することを明らかにした。基礎研究と臨床開発の間にある「死の谷」を戦略室が埋める役割を担い、日本発新薬の創出につなげていく。
三枝_榑林室長[1].JPG 榑林室長によると、1998年〜07年に米国承認された米国発新薬117品のうち半数が大学などアカデミアで生み出され、ベンチャー、製薬会社へと橋渡しが進んで実用化された。一方、日本発23品のうちアカデミア産は4品にとどまり、「日本のアカデミアにも優れた基礎研究は多く存在するが、十分に医薬品に結びついていない」と基礎研究から臨床開発への橋渡しの重要性を指摘した。
 創薬支援戦略室は基盤研、理化学研究所、産業技術総合研究所や関係各省、大学が連携してアカデミアの基礎研究を支援する。戦略室には製薬会社で創薬探索に携わった経験者を集めて産業化の視点で基礎研究を評価し、産学官のオールジャパン体制で「ハイスループットスクリーニングから薬効を検証する非臨床試験の間をサポートしていく」計画だ。


◎協和富士バイオの川口副社長が講演
"日本の技術を世界に"

 協和発酵キリンと富士フイルムの合弁会社でバイオシミラーの開発を手掛ける協和キリン富士フイルムバイオロジクスの川口誠副社長(写真)は26日、都内で開催された国際医薬品原料・中間体展(CPhIジャパン)で講演し、「日本のものづくり技術を核に世界で成功を目指したい」と語った。バイオシミラーは特許切れ後に発売される抗体医薬などのバイオ医薬品で、製薬会社の参入機運が高まっている。合弁社では親会社2社の得意技術や資金を活用し、世界展開を目指す。
三枝_川口誠副社長[1].JPG 川口副社長は、世界売上高上位10品の過半を占める抗体医薬の登場は治療満足度を一段と向上させたものの、高薬価であることが大きな課題と指摘。一方、向こう数年内に抗体医薬の特許は切れ始め、その市場規模は世界で670億ドルにのぼるという。各国政府が医療財政の抑制を強めるなか「(価格を低く抑えられる)シミラーの市場性が注目を集めている」と話した。
 ただ、従来からある低分子医薬品とバイオ医薬品には「自転車とジェット機ほどの構造の違いがある」と参入障壁の高さを指摘した。欧州ではこれまでシミラーが23品申請されたが、承認件数は12品にとどまる。シミラー参入には「効果や安全性を確立できる技術基盤が必須になる」とし、先発薬が改良を繰り返すなか「バイオ医薬を継続的に分析・評価できるノウハウも不可欠だ」と話した。
 合弁会社では協和キリンのバイオ医薬開発・製造技術と富士の品質管理、エンジニアリングのノウハウを持ち寄って事業化を目指し、「3者で共同研究プロジェクトを進めている」という。「外部の医薬品開発支援企業などと提携してグローバルな臨床開発体制を整備」し、関節リウマチ薬「アダリムマブ」などを世界開発する計画だ。
 また川口副社長は、世界販売に向けて「提携先の探索を始めている」としたほか、両親会社の国内販売網や協和キリンの海外販売網の活用などを検討していく計画を紹介した。生産では協和キリンの高崎工場を活用するという。


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