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2012年03月30日 前へ 前へ次へ 次へ

新たな挑戦でものづくりの進化を

 日本のものづくりは、先端科学技術と現場力を融合させて世界で存在感を示してきた。とくに材料や部品、工作機械などの競争力は、わが国自動車や電機産業を支えるととともに、世界の供給拠点となっている。一方で、優れた技術開発力が必ずしもビジネスの成功につながっていないことも明らかになってきた。そして、中国に代表される新興国の製造業との競合が一段と激化するなかで、新たな挑戦が求められている。
 優れた生産技術に対する表彰や展示会が相次いで開催されている。生産のための科学技術の振興を目的に1954年度に創設され、58回を迎えた大河内賞の表彰式が先週行われた。大河内記念賞を受賞した富士フイルムの「大画面液晶テレビ向け高品質偏光板保護フィルムの高効率溶液製膜技術」を含めて7件が表彰された。
 来月8日まで、東京の国立科学博物館で「ものづくり展」が開催中だ。大河内賞は大企業の受賞が多いのに対して、04年に始まった「ものづくり日本大賞」は中堅・中小企業にも対象が広げ、とくに今回は東日本大震災からの復興・再生を支援するため、東北地区の特徴ある企業や製品にスポットを当てた。
 学会でも優れた生産技術の表彰制度を設けている。日本化学会は第60回科学技術賞に宇部興産のマリン系香料、JX日鉱日石エネルギーのエンジン油用新規添加剤、三菱化学などの高機能ゼオライト水蒸気吸着材の技術開発を選んだ。
 対象となった技術開発はいずれも素晴らしいもので、日本のものづくりが現場における経験や知恵を生かしてきたことを感じさせる。しかも鉄鋼や化学など素材系、高度な加工技術を駆使した部品や機械企業、最終製品メーカーまで多岐に広がり、フルセット型ものづくりが日本の優位性を支えてきた。
 しかし、富士フイルムの偏光板保護フィルムは液晶テレビ不振の影響を受けている。大河内記念生産賞を受賞した新日本製鉄の廃プラの化学原料化技術は、原料廃プラ調達に苦労している。高性能抑制シートを事業化、ものづくり特別賞を受賞した企業は外資系の傘下で再建を図る。まさに優れた技術や製品といえども、収益に貢献することは容易でないことも現実だ。
 これまでの成功体験に安住せず、ものづくりの変革が求められている。新興国の製造業に先行する技術開発にとどまらず、世界に先駆けたグリーンイノベーションやライフイノベーションに貢献できる技術・サービスに挑戦しなくてはならない。その際に現場力の重要性は論を待たないが、知財、規格、ブランドなどの戦略構築が急がれる。


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