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2011年04月28日 前へ 前へ次へ 次へ

浮き彫りになった一極集中のリスク

 東日本大震災の発生から約50日。いまだ部品・材料の供給不足は解消されず、サプライチェーンは麻痺したままだ。業界再編によって生産拠点が一極集中型になったことも事態を悪化させた。この影響は自動車業界に顕著であり、大手メーカーは通常操業のめどが立っていないのが実態である。リスク分散を図るうえで生産体制の見直しが改めて求められる。
 自動車やエレクトロニクス大手は、生産再開の見通しを相次いで発表しているが、震災前の通常操業には遠く及ばないようだ。操業停止の原因だった部材の供給も再開されたが「設備はまだ止まっている」(関係者)などと、実態がよくつかめない。いずれにせよ世界の有力企業が稼働しない影響は大きい。
 自動車用マイコンで世界シェア50%以上のルネサスエレクトロニクスは、主力工場の茨城・那珂工場が被災。稼働再開時期を当初計画の7月から6月中旬に前倒しするが、最先端の口径300ミリメートルウエハープロセス製品の生産再開は難航している。打開策としてグループ外の半導体工場へも生産委託を増やしている。皮肉にも同社は3月、リストラの一環として車載マイコンを生産している米ローズビル工場の独テレフンケンへの売却を決めており、5月2日には譲渡が完了する。
 マイコンの基幹材料であるシリコンウエハーは信越半導体とSUMCOが世界市場を寡占している。信越・白河工場とSUMCO・米沢工場という両主力生産拠点が揃って被災したため、海外の半導体工場を含めて供給不足が懸念されている。
 救いとなるのは、昨秋以降の半導体市況が軟調で推移しているため、需給バランスに余裕があること。ただ、夏以降とみられる半導体需要回復期にウエハー供給が間に合わないようなことになれば、自動車はじめ多くの産業界に与える影響は深刻なものになろう。
 マイコンもウエハーも特定工場への生産依存度が高かったことが震災の影響を大きくしている。生産性を高めるに老朽工場を整理し、最先端工場への集約が進んだ。競争を通して業界のプレーヤーも生産拠点も大幅に絞り込まれた。しかし、この結果として不測の事態におけるリスクは大きく高まってしまう。セットメーカーはマルチベンダーを基本に、リスク分散を図ってきたが、ベンダー自体がトップ数社に絞られていれば、その効果も薄い。大震災で、それが浮き彫りになった。
 各方面で必死の復旧作業が進められているが、今後のサプライチェーンの見直しは、事業の継続性を重視した、従来とは違った姿になりそうだ。


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