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2011年04月27日 前へ 前へ次へ 次へ

東日本大震災 過水 供給改善の兆し 停止工場順次再開へ

 過酸化水素の国内供給不足に改善の兆しがみえてきた。三菱ガス化学はこのほど、主力生産拠点の鹿島工場(茨城県)が6月下旬にも稼働を再開できるとの見通しを発表。これにともない、東日本大震災で操業停止を余儀なくされていた工場を含め全メーカーで正常化のめどが得られたことになる。ここにきて、半導体関連業界が安定供給を強く求めた超純過酸化水素は一息つきそうなものの、被災した製紙工場の稼働再開が進むなか、漂白用などの工業向けは引き続きタイト基調が続くとみられる。
 過酸化水素は紙や繊維などの漂白、排水処理、半導体の洗浄など幅広い分野で使われる基礎化学品だ。国内ではシェアの4割を占める三菱ガス化学を筆頭に、ADEKA、保土谷化学の子会社である日本パーオキサイド、宇部興産、三菱商事が事業化している。用途の中心である紙・パルプの国内市場が成熟化していることから、過酸化水素の需要も均衡している状況だった。
 しかし、東日本大震災によって需給バランスは一変。国内で最大能力を持つ三菱ガス化学の鹿島工場、日本パーオキサイドの郡山工場(福島県)が被災した。加えて、計画停電によりADEKAの富士工場(静岡県)も操業を止め、国内生産能力の7割超が稼働停止に陥った。影響は広範囲におよび、過酸化水素をカプロラクタム(CPL)の原料に使う住友化学の愛媛工場(愛媛県)1系列が操業停止に追い込まれた。
 こうした状況にいち早く反応したのが、半導体関連業界。半導体製造プロセスでの洗浄液不足を懸念したもので、業界は安定供給を強く求める動きを示した。経済産業省も電子部品の搭載が進む自動車産業への波及を懸念し、各社に一定数量の確保を要請。稼働再開に必要な措置をとる姿勢も打ち出していた。
 需要家側の強い憂慮を受け、各社は操業再開や海外調達を含めた取り組みを強化。ADEKAではコージェネレーション発電工事を行い、生産体制の安定化を図った。日本パーオキサイドも4月初旬に工場再開にこぎ着け、「早期にフル稼働に引き上げる方針」(同社)。三菱ガス化学でも中国などの海外グループからの輸入を決め、事態の沈静化に努めている。
 ただ、一連の措置は半導体業界への対応に主眼を置いたものといえそうだ。事実、三菱ガス化学は近隣拠点から輸入した過酸化水素は「超純過酸化水素の原料用」(同社)。基本的に製紙などの工業向けではない。被災した東北・関東地方の製紙工場の稼働再開が相次ぐなか、必要量は着実に増してくる。また、被災地の復興が進むにつれて、土壌浄化用途で引き合いが強まっていく公算も大きい。
 震災を契機とした製紙業界の再編もささやかれており、漂白用途は縮小が加速することも考えられる。そうしたなか、過酸化水素メーカーが国内製造拠点の増強を選択する可能性は小さく、需要に応じて輸入品などの手当てが求められることになる。いずれにせよ、鹿島工場の操業が正常化する6月末までは、需給バランスは引き続きタイト基調で推移していくとみられる。


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