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2011年04月07日 前へ 前へ次へ 次へ

東日本大震災不織布 西日本で増産の動き

 不織布メーカーが西日本の生産拠点を活用して増産を進めている。東日本大震災の影響で衛生材料に対するニーズが高まっており、各社は製造設備をフル稼働させている。旭化成せんいは紙おむつ向けポリプロピレン(PP)スパンボンド不織布を緊急増産、ダイワボウポリテックはウエットティッシュ向けスパンレース不織布の優先生産を始めた。ただ、各社とも生産余力に乏しく増産規模は限定的。需給バランスが改善されるまでには一定の時間がかかりそうだ。
 被災地では4月に入っても多数の住民が避難所生活を強いられている。必要な物資の供給が行き届かない地域もあり、紙おむつやウエットティッシュなどの不織布製品の需給バランスはまだら模様。不織布メーカーは、震災の直接的な影響を免れた西日本の工場で供給体制を強化して増産に取り組み始めた。
 紙おむつに使うPPスパンボンド不織布を製造する旭化成せんいは、滋賀と宮崎の工場をフル稼働。2拠点合わせて年産ベースで2万2000トンの製造設備を保有しているが、震災前の約2万トンから効率向上などで能力いっぱいの2万2000トンまで生産量を拡大している。紙おむつメーカーの増産に対応し、品不足緩和に取り組んでいる。
 ダイワボウポリテックは、美川工場(石川県)と益田工場(島根県)でニーズが高まっているウエットティッシュ用スパンレース不織布を優先的に生産している。被災地では上下水道などのインフラが大きなダメージを受け、衛生面の課題が大きくなっている。避難所生活を強いられている住民にとって、簡単な清掃や身体を拭うなどの用途で活躍するウエットティッシュは貴重な存在。同社は他用途向けの生産量を一時的に減らし、ウエットティッシュ向けを最優先して増産対応を進めている。
 震災直後に比べて物流の復旧が進み、メーカーの増産も奏功して不織布製品の品薄は都市部などでは改善している。ただ、被災地では多くの住民が避難所生活を続けており、不織布製品に対するニーズは強い。メーカーは生産能力に余裕がないものの、優先度が高いとみて緊急の増産体制を当面続けていく方針。


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