素材メーカーの最近のブログ記事

 日立金属は、次世代自動車の車載用ノイズフィルター向けにナノ結晶軟磁性材料「ファインメット」を使用した「コモンモードチョークコイル・コア」を開発した。「FT?3K10Q」シリーズは独自技術により、キロヘルツ?メガヘルツの幅広い周波数領域で従来材比10?30%の高インピーダンスを実現した。また、低温?高温でのインピーダンスの変動が小さく広い温度環境下で、車載電装品の安定化を図ることが可能。同社では、2018年1月からサンプルワークを開始する計画。

 JFEスチールは、1000メガパスカル級の高強度とニッケル(Ni)含有合金鋼粉と同等の高靱性を実現した粉末冶金向けのNiフリー合金鋼粉「FM1000S」を開発した。新たに粒子形状を不定形化し、粒子表層にモリブデン(Mo)を濃化することで焼結部品の組織中にある空孔を微細化することに成功。これによりNiを添加することなく、4%Ni合金鋼粉と同等以上の高強度と高靱性を実現した。採用により大幅なコストダウンが可能になることから、同社ではスプロケットなど自動車のエンジン・トランスミッション部品への適用を目指す。

 山陽特殊鋼のニッケル・モリブデンフリーの高強度肌焼鋼「ECOMAX(エコマックス)4」が主に自動車の駆動系部品向けに採用が進んでいる。高清浄度鋼製造技術をベースに希少資源を使用せずに高強度化を実現するとともに、浸炭用鋼の課題である熱処理変形の軽減に寄与する点が評価されている。部品の小型・軽量化や寸法形状の高精度化、製造工程の省略・簡略化によるコスト低減に貢献することから、より一層の普及拡大が期待される。

 愛知製鋼は、ハイブリッド車(HV)やプラグインハイブリッド車(PHV)など自動車の電動化を背景とした機構変化に対応した鍛造技術の研究開発を推進する。同社実験工場内(東海市荒尾町)で、国内鍛造品メーカーで初となる複動成形機構を内蔵したサーボ式プレスラインの導入を完了した。同社では材料・工法を組み合わせる「鍛鋼一貫」をベースにしたネットシェイプによる加工コストの大幅低減や、高強度化による小型・軽量化に取り組んできた。今後は導入設備をベースに次世代車における部品の高機能化ニーズに対応可能な革新的な工法開発を加速する。

 世界的に強まる燃費規制を背景に、新車開発の現場ではマルチマテリアル化の取り組みが進展している。中期経営計画で成長戦略の一つに輸送機軽量化の取り組みを掲げる神戸製鋼所では、最先端の鉄鋼およびアルミ材料と溶接技術をベースにしたソリューション提案力の強化を推進。4月にはマルチマテリアル化技術に特化した自動車ソリューションセンターを設立し、鉄とアルミを有する唯一の素材メーカーとして世界市場におけるプレゼンス拡大を狙う。

 新日鉄住金、JFEスチール、神戸製鋼所の高炉3社は、物質・材料研究機構を中核とするマテリアルズ・オープンプラットフォーム(MOP)に参画する。3社協調により構造材料の高性能化に資する基盤技術の強化を目指しており、協調領域を設定した水平連携による協働は業界初。6月30日のMOP運用に関する覚書の調印式で、橋本和仁物材機構理事長は「(金属材料技術研究所を母体とする)物材機構では鉄鋼分野に極めて力を入れてきたし、装置・人員を蓄積している。(同分野の競争力向上には)大きな責任を感じている」と述べた。

 日立金属は、電気自動車(EV)/ハイブリッド車(HEV)向け製品展開を加速する。グループ総合力を活用して他社との差異化を推進するもので、駆動モーター用コイル巻線では無酸素銅代替材料と開発した高機能純銅線(HiFC)と独自の被覆技術の組み合わせにより高機能・長寿命化を目指す。HiFCはEV/EHV用巻線材料として2018年からの量産を予定、積極的な取り組みにより今後の拡大が確実視される次世代環境車(xEV)需要を捕捉していく方針。

 神戸製鋼所は、独自開発した異種金属接合技術「エレメントアークスポット溶接法」の本格提案に乗り出した。既存のアーク溶接装置による超高張力鋼板(ハイテン)とアルミの接合を可能とする溶接法。他の接合技術に対して優れた接合強度を有するほか、片側アクセスにより閉断面部材に適用できるといった利便性を実現している。車体軽量化ニーズの高まりを背景に自動車のアルミ化が世界的に進展しており、同社では優位性を訴求することで本格採用の早期実現を目指す。

 アキレスは、自動車内装用表皮材で独自技術を軸に製品の差別化を推進する。コスト低減ニーズに対応して新たにシート座面に適用可能な高耐久塩ビ(PVC)レザーを開発する一方、独自のステアリング用ポリウレタン(PU)レザーをベースにしたハンドルの高機能化を提案。また、近年拡大する淡色系内装デザインに対しては自社開発の防汚処理を施した製品を展開する。同社は積極的な製品の高機能化を通じて同事業の成長性を確保していく。

 独ティッセンクルップは、独自の材料および設計・加工技術をベースに自動車部品の軽量化を加速する。鋼板製品で新鋼種の熱間プレス用1・9ギガパスカル級高張力鋼板(ハイテン、MBW1900)を用いた軽量Bピラーを提案する一方、スチール/ポリマーハイブリッドドアなど複合製品の開発を推進中。ステアリング部品ではアルミニウムや炭素繊維強化プラスチック(CFRP)への材料置換の取り組みを活発化している。積極的な製品開発を通じて優位性を高めていく。

 冨士色素(兵庫県川西市)は、電解質にイオン液体系電解液を用いたアルミニウム?空気電池を開発した。空気極に窒化チタンや炭化チタンを用いることで、電池内部に蓄積して電気化学反応を阻害する副生成物を抑制することに成功した。これまでに負極側の副生成物抑制は実現されているが、負極および空気極の両方で副生成物を抑制できたのは世界初。今回の研究成果により、リチウムイオン電池を上回る高容量アルミニウム?空気2次電池の実用化が期待される。

 UACJは、ろう材が不要なアルミニウムろう付け技術を開発した。「MONOBRAZE」は材料の一部が溶融し、発生した液体をろう材の代わりに接合に用いるもので、単層材のみで接合できるのが特徴。しみ出す液体の量を適切に制御しており、接合性と耐変形性の両立を可能とする。機械的性質や接合性、耐食性は従来のクラッド材並みの性能を実現するほか、従来のろう付け製品と同様の設備が適用できることから、各種熱交換器の生産効率化などが期待できる。

 日新製鋼が、射出成形や熱圧着で樹脂との直接接合を可能とする特殊鋼板「プラタイト」の本格展開に乗り出した。自動車業界などで進むマルチマテリアル化の流れを背景に、金属と樹脂との複合化ニーズの取り込みを狙う。先行する湿式技術に対し、採用する際のユーザーの負荷が軽いという優位性を確立しており、ベースとする独自技術は適用素材の拡大といった面でさらなる発展性を秘める。同社では顧客ニーズを見極めながら開発を進めていく計画で、「独自技術でユーザーの嬉しさを増大させていきたい」(同社)考え。

 JFEスチールは、独自開発した自動車部品用高強度鋼板(ハイテン)を「JEFORMA(ジェフォーマ)」(JFE Excellent FORMAbility)としてシリーズ化した。冷延鋼板および合金化溶融亜鉛メッキ(GA)鋼板における強度グレードや加工性の開発を完了したもので、自動車用ハイテンのシリーズ化は業界初。新たに加工性をベースに3タイプ・590?1180メガパスカル級までを揃えることで、同用途における他社との差異化を推進する。同社では利用技術の開発にも注力しており、「材料技術」「車体設計技術」「成形/組立技術」をトータル提案することで最先端の車体開発に貢献していく。

 新日鉄住金は、自動車分野におけるチタン展伸材の普及拡大を推進する。新たにホンダの大型スポーツバイク最新モデル「CBR1000RR SP」の燃料タンクとエキゾーストシステムに同社材料が採用された。燃料タンクは昨年のオフロードバイクに続き、公道用量産車では世界初。新モデルではチタン薄板への材料置換により、樹脂製タンクに比べ40%強の重量軽減を実現した。鉄系部材の既存ラインで加工可能なことから、四輪車を含む自動車分野に対しチタン材料の優位性を訴求していく。

 JFEスチールは、5%アルミ-亜鉛系高耐食溶融メッキ鋼板「エコガルNeo」を開発し、量産を開始した。自動車用鋼板製造で培った技術の応用により、展開中の同高耐食溶融メッキ鋼板「エコガル」の表面外観性の向上を実現した。後処理は無処理とクロメートフリー処理の2タイプを用意し、490メガパスカル級高張力鋼板(ハイテン)材までの製造を可能とする。同社は商品ラインアップの拡充により同高耐食溶融メッキ鋼板の規模拡大を推進する。

 愛知製鋼は、日本発条(ニッパツ)と共同で自動車の軽量化・燃費改善に貢献する高強度板ばね用鋼を開発した。新鋼種は、高硬さ領域で優れた靭性を発揮する独自の成分設計とチタン炭窒化物の析出制御による組織の微細化により、世界最高レベルの強度と現用鋼以上の優れた靭性の両立を実現した。採用により重ね板ばねの枚数削減などの軽量化が可能となる。今後、愛知製鋼では車体軽量化ニーズの高まりを背景に独自素材として世界展開する計画。

 中大型商用車が荷物を満載状態で長い下り坂を走行する際などに、エンジンブレーキやフットブレーキとともに使用する補助ブレーキ装置(リターダ)。フットブレーキの多用による制動力低下を回避する安全装置であり、新日鉄住金では1990年に世界初の技術として小型軽量で搭載性、メンテナンス性に優れる永久磁石式リターダを実機化した実績を持つ。初期型の実機化以降、継続した性能向上に取り組んでおり、最新型では初期型との性能比較で質量あたりの制動力を2・1倍向上させるとともに、応答時間の53%短縮を実現している。

 新日鉄住金がチタン展伸材の用途開拓を加速している。重量単価から高価なイメージが先行するチタンだが、「低比重なので部品コストはそれほどでもなく、(用途によっては)LCC(ライフサイクルコスト)でメリットを十分に享受できる」(同社)ことから素材に対する理解浸透を推進。BtoC市場向けに独自ブランド「トランティクシー」を立ち上げたほか、材料特性を生かした取り組みでは量産二輪車で世界初採用となったホンダCRF450Rの燃料タンクで、樹脂製を上回る軽量化を実現した。「材料として検討すらされていない用途の方が多い」(同)なか、同社ではチタンの可能性を広く訴求することで事業規模の拡大を目指す。

 東洋鋼鈑は、独自技術をベースに金属材料の高機能化を推進する。スチール基材に電磁波シールド性を付与した新複合材とアルミニウムの温間成形性を向上する表面処理技術を開発し、提案を開始した。電磁波シールド複合材は銅箔を上回るシールド性能を有するほか、耐食性や絶縁性、放熱性といった機能を付与できる。板厚0・1ミリメートル以下の製品供給も対応可能であり、同社では基材の物性や遮蔽特性などを広く訴求することで用途開拓を進めていく方針。

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