素材メーカーの最近のブログ記事

 モーターや変圧器などの鉄心材料に使用される電磁鋼板。これら機器の小型化や電力効率の向上ニーズが高まるなか、電磁鋼板には高周波条件下でも発熱しにくい特性(高周波鉄損)を維持しつつ磁束密度を高めることが求められている。JFEスチールは、独自開発した化学蒸着法(CVD)連続浸珪プロセス技術により鋼板のケイ素(Si)濃度の制御に成功。高性能かつ省資源型のSi傾斜磁性材料「JNHFコア」と「JNSFコア」を商品化し、太陽光発電のパワーコンディショナーや業務用エアコン車載電源装置などの高性能化に貢献する。

 JFEスチールは、中国で焼結部品用鉄粉の生産に乗り出す。中国最大の鉄鋼会社「宝武集団」傘下の宝鋼金属有限公司と、自動車部品用偏析防止プレミックス鉄粉「クリーンミックス」の製造・販売会社を上海市に設立した。現地の良質な鉄粉を原材料として使用した偏析防止プレミックス鉄粉を製造・販売する企業は中国初。新会社ではすでに工場用地を確保しており、2018年3月の量産開始予定で工場を建設する。

 日新製鋼は、高耐食メッキ鋼板「ZAM」の品揃えを拡充する。独自の改質技術によりメッキ層を黒色化した「黒ZAM」を開発し、来月から営業受注に乗り出す。新製品は高加工部でも美麗な黒色外観を維持できるほか、塗装鋼板に比べて耐摩耗性や耐傷付き性に優れる。高い吸放熱特性を有することからモーターケースといった発熱部材などでの採用も見込んでいる。

 東北大学と日本軽金属は、高成形材料として期待されるアルミ(Al)カルシウム(Ca)合金のヤング率(たわみ剛性)が加工・熱処理で変化するメカニズムの解明に成功した。X線解析装置を用いて熱間・冷間加工前後、熱処理前後でAl4Caの結晶構造が可逆的に変化(マルテンサイト変態)することを確認した。研究成果をベースにヤング率の制御を可能としたほか、鉄の添加により強度向上を実現することでAlCa合金の実用化にめどをつけた。両者は高寸法精度が要求される電子機器など向けに開発を推進する。

 神戸製鋼所は、プレス生産性に優れたホットスタンプ用冷延鋼板(焼入れ後強度1470メガパスカル級)を開発した。新製品は鋼板成分の改良により焼入れ性を大幅に向上することで、従来比2?4倍程度のプレス生産性と冷却ムラによる強度不足の抑制を実現した。すでにトヨタ自動車・プリウスのボディ骨格部品向けに量産を開始している。

 山陽特殊製鋼は、コマツおよび大阪大学と共同で高硬度かつ高靱性な鋼材製造技術を開発した。新鋼材成分の開発とそれに適した熱処理技術の確立により、炭素を0・7%程度以上含有する鋼(過共析鋼)の硬度と靭性バランスの飛躍的向上に成功した。硬さと靱性という相反する鋼材特性を高次元で両立したことで、鉄鋼部品の小型・軽量化による輸送機器などの大幅な省エネ・排出ガス削減などが期待される。

 日新製鋼は、熱可塑性樹脂との優れた直接接合性を実現した特殊表面改質鋼板(商品名・プラタイト)の事業化に乗り出す。熱圧着もしくは射出成形による一体化が可能で、同機能を有する鋼板の商品化は業界初。同社が展開するメッキ鋼板およびステンレス鋼板のなかから基材を選択することができ、採用により接合にかかわる部品数や工程数を削減できる。自動車をはじめ電機、通信業界を中心にマルチマテリアル化が進展しており、同社は幅広い分野に向け性能を訴求していく。

 新日鉄住金と九州大学大学院工学研究院は、高張力鋼板(ハイテン)の一種である複合組織(DP)鋼の破壊メカニズムの解明に成功した。大型シンクロトロン放射光施設「SPring-8」での4D観察により、遅れて生じるマルテンサイトの空隙が急成長して連結することで鋼板自体が破壊されることを確認した。DP鋼は自動車用鋼板として採用が拡大しており、解明した破壊メカニズムをベースに鉄鋼材料の高性能化が期待される。

 JFEスチールは自動車部品に使用されるハイテン(高張力鋼板)の高強度化を推進する。常温でプレスする冷間加工による自動車部品の強度で、世界最高となる1470メガパスカル級ハイテンによるバンパーレインフォースメントを実用化した。これまでの980メガパスカル級ハイテンを大幅に上回る高強度化を実現するとともに、鋼板を高温に加熱してプレスするホットプレス工法の生産性および製造コストの課題をクリアした。今後、同社ではドアインパクトビームや骨格部品など高強度が求められる他の自動車部品への展開を目指す。

 近年の新車開発では、ダウンサイジングターボ化や排出ガス清浄化を目的に排気経路が短縮され、排気温度は上昇傾向にある。そのため排気の漏洩を防ぐガスケットの使用環境が高温になり、ガスケット用鋼板にはより高い耐熱性が要求されている。新日鉄住金は高度な金属組織の制御技術により「排気ガスケット用高機能ステンレスばね鋼板」を開発した。600度C程度の高温環境でも実用的なバネ材料として使用可能とすることで、自動車の燃費向上や環境負荷低減に貢献している。

 鉄鋼各社が自動車の車体軽量化を目的に、閉断面構造による独自工法の普及拡大を活発化させている。新日鉄住金が3次元曲げ焼き入れ技術(3DQ)の適用部材を広げる一方、JFEスチールは閉断面成形技術「CP-F」の採用促進を目指して独ティッセン・クルップ・スチール・ヨーロッパとクロスライセンスを結んだ。加工法では、板材から3次元中空形状に成形するフルカール工法や液圧でパイプを成形するハイドロフォーム工法などが、部品設計における閉断面構造の採用の広がりとともに普及が進展している。今後、これら加工法の高度化による鉄系部材の軽量化の取り組みが注目される。

 新日鉄住金のチタン薄板がホンダ「CRF450R」の最新モデルの燃料タンク素材に採用された。本田技術研究所との連携によりプレス成形性・溶接性・異方性などの加工上の課題に対する技術提案を行った結果、同社製純チタンJIS1種材(TP270C)の優れた性質が認められた。採用車種はホンダの代表的な量産モトクロッサーであり、燃料タンク本体へのチタン材採用は量産二輪車では世界初。

 ガラスを代替する樹脂グレージングは、素材であるポリカーボネート(PC)の特性からガラスに比べて耐衝撃性や断熱性に優れるほか、重量が約半分と軽いのが特徴。また、射出成形で成形できることから形状自由度が高く、複数部材の一体成形が可能であり車両デザインや生産性の向上に寄与する。先行する欧州ではフロントガラスへの適用検討が開始されるなど新たな自動車部材として期待が高まっている。

 日本ユピカは、炭素繊維強化プラスチック(CFRP)用の高機能樹脂を開発した。軽量化の観点を含め繊維強化プラスチック(FRP)の需要構造がガラス繊維利用などからCFRPにシフトするとみられるなか、ビニルエステル樹脂など2種類を開発。エポキシプリプレグに匹敵する物性値が得られていることから、年内をめどにサンプルワークに着手し、早期にCFRP用の樹脂市場に参入したい考え。

 ダイキン工業とダイセル・エボニックは、フッ素樹脂とポリエーテルエーテルケトン樹脂(PEEK)の新規ポリマーアロイを開発した。ダイキンのナノ分散技術を活用しPEEK中に分散するフッ素樹脂の粒子径を従来の50分の1以下に抑え、耐衝撃性や成形品としての外観品質などを高めた。

 SABICイノベーティブプラスチックスとアルバックは11日、自動車向けポリカーボネート(PC)製ガラス部品の量産用プラズマ成膜装置「ULGLAZE(アルグレイズ)システム」を開発したと発表した。同システムは、高い成膜速度と連続プロセスを特徴としており、軽量で耐久性、空力特性に優れる樹脂ガラス部品の製造が可能という。アルバックが茅ヶ崎本社工場(神奈川県)で製造を行い、自動車および部品メーカーなどに販売する。また両社は今後も共同作業を継続し、装置とプロセスのさらなる改善を進める予定。

 鋼材に代わる構造用軽量素材として注目を集める炭素繊維強化樹脂(CFRP)。車体軽量化のキーマテリアルとして応用研究が活発化しており、今年5月の「人とくるまの技術展」では、ニッパツがサイドフレームとフロアパネルにCFRPを適用した自動車シートを展示するなど製品開発が加速している。しかし、普及拡大に向けては製品コストの低減が課題。同シートも従来比50%の軽量化(適用部品)と45%の剛性向上を実現するも、商品化にはコスト低減が不可欠。利用技術・応用製品の開発が進むなか、コストを含むスペックの最適化が急がれる。

 旭有機材工業は、摺動特性(滑り易さ)に特化した成形材料として熱硬化性樹脂「ゼアトライボ」を開発した。摩擦発熱に対する耐久性の指標となる限界PV値は、スーパーエンジニアリングプラスチックのポリエーテルエーテルケトン(PEEK)の10倍レベル。摺動後の材料表面を比較観察した結果、PEEKが融着する条件でもゼアトライボは良好な性状を保った。各種軸受用などに最適。成形体としてサンプルを供給しており、早期の事業化を目指す。

 クラボウは、複合材料の本格事業化に乗り出す。繊維強化熱可塑性複合材を、3年後の2015年をめどに売上高数十億規模の事業に育成する。同一素材によるリサイクル性、軽量化、高強度を強みに自動車の天井材や床材、輸送時に使用するボックス、物流関係などへの採用を見込む。また同社が新規事業の1つとして力を注ぐ高機能フィルムと融合させた製品なども検討する。

 三菱自動車は25日、食品廃棄物原料のバイオマス樹脂を用いた自動車部品を、群栄化学工業および新神戸電機と共同開発したと発表した。カシューナッツシェルオイル由来の耐熱性の高いフェノール樹脂で、まずは軽自動車用エンジンのオイルフィラーキャップとして今秋に製品化する予定。一般的なフェノール樹脂に使われている石油由来原料の一部を置き換えることで、化石資源節約と二酸化炭素削減が実現する。

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