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 真壁技研(宮城県仙台市)は、アルミ合金鋳物の機械的性質を向上させる組織微細化剤を開発した。ガスアトマイズ法で製造した球状微細化剤(AlTi粒子)を放電プラズマ焼結でペレット化したもので、AC4A合金に対する評価試験で同微細化剤の添加により引っ張り強度、伸びともに約2倍の特性向上を確認ずみ。同時に量産に向けたパイロットプラントを開発しており、自動車などアルミ系部品の鋳造・ダイカストメーカーなどを対象にサンプル供給を開始し、量産プロセスにおける新組織微細化剤の有効性の確認などを進める計画。

 九州大学大学院工学研究院の堀田善治主幹教授の研究グループは、長野鍛工(長野市)と共同で航空機や自動車のエンジン部品などに使用されるニッケル基超耐熱合金(インコネル718)を高成形性に改質する実用化技術を開発した。開発ずみの高圧スライド加工技術(HPS法)と逐送法を組み合わせることで加工サイズを実用レベルにまで大きくすることに成功した。HPS法はチタン合金(F1295)にも適用できることが確認されており、今後は自動車、航空機、医療機器など幅広い市場で開発成果の適用が期待される。

 自動車業界における量産品の製造で使用する金型など、「型」管理の適正化に向けた取り組みが本格化する。経済産業省と中小企業庁が廃棄や保管料の支払い、マニュアル整備などの具体的な取り組み内容をアクションプランとして作成した。同プランは、自動車・素形材業界を中心に先行的にとりまとめたもので、?不要な型の廃棄?保管が必要な型の管理費用などの支払い明確化?型管理などルールの明文化および運用の徹底・見直しを基本方針とする。型廃棄については2019年3月末までの完遂を掲げており、業界団体などと連携して浸透・徹底に取り組んでいく方針。

 芝浦工業大学工学部材料工学科の芹沢愛准教授らの研究グループは、軽金属材料の高強度化と高耐食化を同時に実現する水蒸気プロセスを開発した。材料を高圧・中低温の水蒸気下にさらすもので、一般的にトレードオフ関係にある強度と耐食性を同時に向上できるプロセスは世界初。1工程で時効析出現象による強度アップと材料表面への被膜形成による耐食性付与を可能としており、アルミ合金を使った評価試験で孔食による電流密度を100分の1、硬さを2倍以上にできることを確認している。同研究グループでは自動車材料をはじめ熱交喚器、大型部材など向けに実用化を目指す。

 新日鉄住金、JFEスチール、神戸製鋼所の高炉3社は、物質・材料研究機構を中核とするマテリアルズ・オープンプラットフォーム(MOP)に参画する。3社協調により構造材料の高性能化に資する基盤技術の強化を目指しており、協調領域を設定した水平連携による協働は業界初。6月30日のMOP運用に関する覚書の調印式で、橋本和仁物材機構理事長は「(金属材料技術研究所を母体とする)物材機構では鉄鋼分野に極めて力を入れてきたし、装置・人員を蓄積している。(同分野の競争力向上には)大きな責任を感じている」と述べた。

 物質・材料研究機構と長岡技術科学大学の研究チームは、自動車の車体などに使用されるアルミニウム合金に匹敵する強度と成形性を有するマグネシウム合金圧延材を開発した。時効硬化型の新合金は、容体化処理により中強度のアルミ合金並みの室温成形性を実現するとともに、成形後の熱処理により最大応力300メガパスカル超を可能とする。安価な合金元素と一般的なアルミ合金の加工・熱処理プロセスにより実現しており、アルミをしのぐ軽量金属素材として実用化が期待される。

 産業技術総合研究所は、単層カーボンナノチューブ(SGCNT)を用いてフッ素ゴム製Oリングの高温・高圧耐性を大幅に向上することに成功した。開発品は230度Cで500時間以上のシール性を保持するほか、フッ素ゴムが熱劣化・分解する400度Cを超える高温環境下でもSGCNTの繊維補強効果により形状を維持する。マイナス15度Cでも柔軟性を損なわない低温特性も有しており、広い温度範囲で使用できる。自動車をはじめ高温・高圧耐性が必要な化学プラントや発電用途、長期耐久性が必要とされる石油掘削やガスケット代替などの過酷環境下におけるシール用途への応用が期待される。

 構造計画研究所は、非接触計測とシミュレーションを融合した新サービスを開始した。非接触光学式3Dひずみ・変形測定機「ARAMIS(アラミス)」を活用し、新材料の物性取得とシミュレーションの妥当性検証による高精度な性能評価を提供する。同サービスを通じて、金属材料と比べて新材料の物性取得や解析モデルの構築、シミュレーション(CAE)による効率的な検証が難しいCFRPや樹脂、ゴムなどの材料開発をサポートしていく。

 新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)は、革新的新構造材料研究開発プロジェクトで新たに「中性子ビームによる材料評価」と「マルチマテリアル接着技術」の2テーマを採択した。非破壊での内部組織の観察技術を確立することで材料開発のスピードアップを目指す一方、接着技術の高度化によりマルチマテリアル構造の実現を図る。いずれも研究期間は2022年度までの6年。開発テーマの拡充により、輸送機器の軽量化に関する産業競争力の向上に取り組んでいく。

 スーパーコンピューターを活用した金属材料の開発プロセスに関する研究が進展している。新たに東京大学大学院などの研究グループが金属組織の生成メカニズムの解明に成功する一方、東北大学金属材料研究所などの研究グループは「強さ(強度)」の仕組みを電子状態(ナノ)、原子配列(ミクロ)、微細組織(メソ)というマルチスケールで解析する手法を確立した。これら成果は材料開発の効率化や高精度化などに役立つもので、応用により、より高機能な金属材料の開発・実用化が期待される。

 早稲田大学は、熱溶解式3Dプリンティング造形物の表面を化学溶解によってなめらかにする新手法を開発した。この3次元化学溶解仕上げ機構は、ペン型の機構から必要最小限の溶剤を吐出して造形物の表面を溶解することで積層痕を平滑化する。積層痕を選択的に除去でき、熱溶解という化学溶解プロセスを用いるため安全かつ安価で粉塵も発生しないのが特徴。造形物の光の反射量に着目し、画像化による明度によって仕上げの進行具合を評価する手法も考案している。

 プラスチックの混練・成形・加工の試験・評価企業であるDJKは、名古屋市の研究開発拠点を軸に自動車部品などの材料開発に対応できる評価体制を強化する。その一環として超臨界発泡成形機を導入し、軽量化が進む自動車の内外装部品成形加工の評価機能を整えた。発泡樹脂は電動化の進展を背景に吸・遮音や断・遮熱といった機能付加の観点からも開発が活発化している。同社は今後も高速引っ張り試験や疲労試験などの新設備の導入、研究人員の増強などにより試験、評価能力を強化していく。

 東北大学と日本軽金属は、高成形材料として期待されるアルミ(Al)カルシウム(Ca)合金のヤング率(たわみ剛性)が加工・熱処理で変化するメカニズムの解明に成功した。X線解析装置を用いて熱間・冷間加工前後、熱処理前後でAl4Caの結晶構造が可逆的に変化(マルテンサイト変態)することを確認した。研究成果をベースにヤング率の制御を可能としたほか、鉄の添加により強度向上を実現することでAlCa合金の実用化にめどをつけた。両者は高寸法精度が要求される電子機器など向けに開発を推進する。

 山陽特殊製鋼は、コマツおよび大阪大学と共同で高硬度かつ高靱性な鋼材製造技術を開発した。新鋼材成分の開発とそれに適した熱処理技術の確立により、炭素を0・7%程度以上含有する鋼(過共析鋼)の硬度と靭性バランスの飛躍的向上に成功した。硬さと靱性という相反する鋼材特性を高次元で両立したことで、鉄鋼部品の小型・軽量化による輸送機器などの大幅な省エネ・排出ガス削減などが期待される。

 新日鉄住金と九州大学大学院工学研究院は、高張力鋼板(ハイテン)の一種である複合組織(DP)鋼の破壊メカニズムの解明に成功した。大型シンクロトロン放射光施設「SPring-8」での4D観察により、遅れて生じるマルテンサイトの空隙が急成長して連結することで鋼板自体が破壊されることを確認した。DP鋼は自動車用鋼板として採用が拡大しており、解明した破壊メカニズムをベースに鉄鋼材料の高性能化が期待される。

 日本マグネシウム協会は、自動車部品へのマグネシウムの適用拡大を推進する。自動車マグネシウム適用拡大委員会におけるフェーズ1の取り組みを9月に完了、新たに溶解難燃合金の組成確立やモデル部品の試作、リサイクルなど周辺技術の検討・開発を柱とするフェーズ2に移行する。ダイカスト部品を対象とした今回の取り組みでは2018年度に実部品への成果反映を計画しており、実現すれば将来的にマグネダイカストの国内市場規模を5倍に拡大するインパクトがある。

 新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)とブリヂストンは22日、乗用車向けの超低燃費タイヤ用ゴムの技術開発に成功したと発表した。原材料のポリマーや充填剤などの配置をナノレベルで最適化することによって、従来の低燃費タイヤ用ゴム比でエネルギーロスを40%以上低減、耐摩耗性能を25%以上高めた。

 SABICイノベーティブプラスチックスとアルバックは11日、自動車向けポリカーボネート(PC)製ガラス部品の量産用プラズマ成膜装置「ULGLAZE(アルグレイズ)システム」を開発したと発表した。同システムは、高い成膜速度と連続プロセスを特徴としており、軽量で耐久性、空力特性に優れる樹脂ガラス部品の製造が可能という。アルバックが茅ヶ崎本社工場(神奈川県)で製造を行い、自動車および部品メーカーなどに販売する。また両社は今後も共同作業を継続し、装置とプロセスのさらなる改善を進める予定。

 軽量・低コストかつ安全性の高い新車開発を目指して高張力鋼板(ハイテン材)の多用化が進んでいる。近年発売される新モデルではハイテン材の使用比率(ハイテン比率)が50%前後まで高まっており、低燃費化が進む軽自動車ではホンダの「N BOX」がサイドパネルに590メガパスカル級ハイテンを採用、スズキの新型「ワゴンR」でも980メガパスカルのフロントピラーを実用化するなど、より強度の高い材料へのシフトが加速している。その背景にあるのが、材料開発とともにデザイン・構造設計の工夫と成形技術の高度化だ。

 東北大学金属材料研究所とニッパツは、チタン合金の生産性向上を可能とする新技術を開発した。「αプロセッシング」という独自の加工技術により結晶粒径を適正に制御することで、低温・高速変形できる合金製造を実現したもの。同技術により圧延製造したTi?6Al?4V合金では、従来に比べて約250度C低い温度条件で10?100倍の高速加工を達成している。新技術の開発により成形品の製造コストを半分以下に低減することが可能であり、チタンのさらなる普及拡大が期待される。

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