日本精工、軸受け接触シールの密封性と低摩擦両立

| コメント(0) | トラックバック(0)

 日本精工は、密封性能と低フリクションを高次元で両立する接触シールを開発した。高度なFEM(有限要素法)による構造解析をベースにシール形状を最適化することで、軸受け内輪に対するシールの押し付け力(リップ反力)の最小化を実現。高密封接触シールと同等の防水性を確保しながら、低フリクションシールに対して85%の低フリクション化を可能とした。同社では幅広い用途分野で使用される深溝玉軸受けで採用する計画であり、2021年に軸受け売上高で年間25億円を目指す。

 軸受け(ベアリング)は回転や往復運動する部品を支持する機構部品。摩擦によるエネルギーの損失や発熱を抑える役割などを担っており、機械装置の省エネニーズの高まりを背景に、さらなる高性能化が求められている。接触シールは、外部からの異物混入や軸受け内に封入した潤滑油の漏れを防止するために使用する。高密封性能を実現するためにはリップ反力が高い方が有利だが、回転時の軸受け内輪と接触シールの摩擦抵抗が上昇するため、フリクションは悪化する。このため同社では高密封接触シールと低フリクション接触シールの2種類をラインアップすることでユーザーニーズに対応してきた。
 新開発の「低フリクション高密封シール」は、独自の構造解析によりシール形状を見直すことで、密封性能と低フリクションという相反する特性を高次元で両立した軸受け用接触シール。内輪とする接触するリップ形状を変更するとともに、シール芯金を短くしてゴム弾性を利用することで、使用材料を変更せずに最適なリップ反力を実現した。優れた密封性能および低フリクション化とともに、リップ反力低減の副次的効果として、高速過酷試験で接触部の摩耗量が高密度接触シールと同等以下、低フリクション接触シールに対しては70%減となっていることを確認している。
 今後、同社ではレンジフード内の換気扇やポンプ類、自動車の内装品で使用されるモーターなど幅広い用途で使われる深溝玉軸受けで新接触シールを採用していく計画。これにより軸受けの信頼性および省エネ性の向上を図り、製品の差異化を推進していく。

トラックバック(0)

トラックバックURL: http://27.34.136.204/cmt/mt-tb.cgi/31480

コメントする

ウェブページ

Powered by Movable Type 5.02

このブログ記事について

このページは、web staffが2017年10月 3日 14:50に書いたブログ記事です。

ひとつ前のブログ記事は「独コンチネンタル、新タイヤ技術コンセプト開発、自動運転などに対応」です。

次のブログ記事は「日本精工、車電動化に対応し部品開発を加速、EV駆動ユニットなど」です。

最近のコンテンツはインデックスページで見られます。過去に書かれたものはアーカイブのページで見られます。