東洋ゴム、空気充填不要のコンセプトタイヤ発表、メンテフリー狙う

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 東洋ゴム工業が、空気充填不要の近未来型エアレスコンセプトタイヤ「noair(ノアイア)」を発表した。独自の「X字型スポーク構造」の開発により軽自動車に装着した場合に時速120キロメートルでも問題なく走行できる耐久力を実現。同社が市販する空気入りタイヤと比較して転がり抵抗値で25%、WET制動距離で4%の性能向上を可能とする。8日に開催された説明会では、守屋学技術第一本部長が「将来的に、日本ではメンテナンスフリーのタイヤは必ず必要になると考えている」と新コンセプトタイヤの開発意義を語った。

 東洋ゴム工業では、空気充填を不要としながらもタイヤの基本性能を担保する新しい概念をテーマに、2006年からエアレスタイヤの研究開発に着手。12年にはそれまで蓄積した技術開発の一端を披露する目的で、「人とくるまのテクノロジー展」に試作モデルを出展している。今回発表したコンセプトタイヤ「ノアイア」は、過去の試作モデルからタイヤ構造を抜本的に見直し改善することで、複数の性能指標を飛躍的に向上することに成功している。
 具体的には、内芯側を高剛性の特殊な樹脂のスポークによってタイヤの基本構造を構成することで、荷重を支持する力を確保。路面に接するトレッド部分にゴム部材を用いて「走る、曲がる、止まる」というタイヤの基本性能を成立させており、スポークとトレッドゴムの間には樹脂で構成する外径リングの内部をCFRP(炭素繊維強化プラスチック)で補強することで、スポークにかかる荷重を低減している。
 また、過去の試作モデルで採用していた「楕円形のスポーク構造」をタイヤ幅の奥側と手前側を交互に交差する「X字型スポーク構造」に変更。スポーク本数も従来から倍増(100ピッチ)することで接地圧の分散化を図り、スポークによる打撃音を緩和させ、これまで以上の静粛性を実現している。一連の改良によりノアイアでは、過去の試作モデルから8倍以上の耐久力向上を実現し、同社市販タイヤでの法規相当条件を大幅にクリアすることに成功。また、転がり抵抗やウエットグリップ性能といった環境面や安全面で優れた性能を実現するとともに、車外騒音についても現行の空気入りタイヤと遜色ないレベルを達成している。
 大阪府吹田市で行われた説明会で守屋技術第一本部長は、普通乗用車への用途展開や海外市場に展開していく場合、耐久性をより高める必要があるため「何年で実用化にいたるかは明示できない」(同)としつつ、さらなる耐久性の向上を追求していく方針を語った。

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このページは、web staffが2017年9月11日 14:22に書いたブログ記事です。

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