真壁技研、アルミ合金鋳物向け組織微細化剤を開発

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 真壁技研(宮城県仙台市)は、アルミ合金鋳物の機械的性質を向上させる組織微細化剤を開発した。ガスアトマイズ法で製造した球状微細化剤(AlTi粒子)を放電プラズマ焼結でペレット化したもので、AC4A合金に対する評価試験で同微細化剤の添加により引っ張り強度、伸びともに約2倍の特性向上を確認ずみ。同時に量産に向けたパイロットプラントを開発しており、自動車などアルミ系部品の鋳造・ダイカストメーカーなどを対象にサンプル供給を開始し、量産プロセスにおける新組織微細化剤の有効性の確認などを進める計画。

 真壁技研は、真空技術をベースに温度制御や運動機構を付加した研究装置のほか、プロトタイプ装置の設計・製作などを手掛ける装置メーカー。主力製品として液体急冷装置をはじめ、ガスアトマイズ装置、多級粉砕装置、各種鋳造装置などを展開する。また、独自素材のアモルファス構造を有するTi基金属ガラスパイプは、コリオリ流量計のセンサーチューブに適用した場合に市販のステンレス(SUS316製)チューブと比較して、測定感度は53倍まで向上することが可能。
 機械装置における効率・省エネ化ニーズの高まりを背景に、使われる部材の小型軽量化が進展中。部材軽量化の流れから、自動車分野や一般工業用途などで幅広く採用されているアルミ部材に対しても、より一層の軽量化が求められている。すでに機械的特性を向上する手段として組織微細化剤が実用化されているが、既存製品では鋳造材の組成が変動する、母材となる鋳造材との接触界面の不整度材が高い、アルミ合金の場合は対応できないといった課題がある。
 同社では、新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)の中堅・中小企業への橋渡し研究開発促進事業として、新微細化剤の創成と生産プロセスの開発に取り組んでいる。名古屋工業大学の渡辺義見教授らの研究グループが有する技術シーズをベースに、AC4AおよびADC12の材料強度と伸びを2倍へ、異質核と改良剤の混合体積分率が鋳造材母層に対して50%以上、月200キログラムが一貫生産可能なパイロットプラントの実現などを目指している。
 新組織微細化剤は、ガスアトマイズ法により10マイクロメートルレベルの球状粒子を作製し、それを分球した後にプラズマ焼結でペレット化する。開発したパイロットプラントは、同一の低酸素濃度雰囲気下でガスアトマイズによる粉末製造から分球・混合、放電プラズマ焼結までを行う仕様となっており、月産200キログラムの生産能力を有する。

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このページは、web staffが2017年9月 5日 14:39に書いたブログ記事です。

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