高炉3社、MOPに参画、物材機構を中核に水平連携

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 新日鉄住金、JFEスチール、神戸製鋼所の高炉3社は、物質・材料研究機構を中核とするマテリアルズ・オープンプラットフォーム(MOP)に参画する。3社協調により構造材料の高性能化に資する基盤技術の強化を目指しており、協調領域を設定した水平連携による協働は業界初。6月30日のMOP運用に関する覚書の調印式で、橋本和仁物材機構理事長は「(金属材料技術研究所を母体とする)物材機構では鉄鋼分野に極めて力を入れてきたし、装置・人員を蓄積している。(同分野の競争力向上には)大きな責任を感じている」と述べた。

 同MOPは、多大な国費により物材機構に蓄積された装置・人材などの国家資産を活用して鉄鋼分野におけるイノベーションを加速するのが狙い。物材機構の先進構造材料研究棟(つくば市)に拠点を設置する計画であり、物材機構から専任研究者として10人、東京大学から同分野の研究者2人が参画するほか、高炉各社からは数人規模の研究者が派遣される見通し。
 当面の研究テーマとして?力学特性の精緻な定量化?素過程と支配因子の明確化?組織・材料の具現化?の3つを設定しており、各社が提供する共通試料を使って行うほか、得られた基礎知見は基本的に各社が持ち帰り個別に実装化を検討していく。
 「特許や論文数で中国が台頭するなど(新興メーカーの)技術開発は進展している。一日の長を持っているところで基礎部分を強化することが将来の担保になる」(高橋健二新日鉄住金副社長・技術開発本部長)というのが3社共通の認識。また、「独自に物材機構が有する装置・技術を揃えるのは難しい」(三宅俊也神戸製鋼所取締役専務執行役員・技術開発本部長)といった事情もあり、「開発スピードが求められている。基礎研究力を頼りにこれまでと違ったアウトプットを期待する」(曽谷保博JFEスチール専務執行役員・スチール研究所長)との考えからオールジャパン体制が実現した。
 今後は徹底した情報管理の下、「(MOPへの参画を)他の大学にも広げていきたい」(橋本物材機構理事長)との考え。「協調領域の設定が肝」(同)であり、研究テーマについては「(参画企業が)意味を感じられれば広がっていく」(同)との認識だ。

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このページは、web staffが2017年7月 4日 13:57に書いたブログ記事です。

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