物材機構など、アルミ並み強度のマグネシウム合金圧延材を開発

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 物質・材料研究機構と長岡技術科学大学の研究チームは、自動車の車体などに使用されるアルミニウム合金に匹敵する強度と成形性を有するマグネシウム合金圧延材を開発した。時効硬化型の新合金は、容体化処理により中強度のアルミ合金並みの室温成形性を実現するとともに、成形後の熱処理により最大応力300メガパスカル超を可能とする。安価な合金元素と一般的なアルミ合金の加工・熱処理プロセスにより実現しており、アルミをしのぐ軽量金属素材として実用化が期待される。

 マグネシウムは比重が1・7であり、チタン(比重4・5)やアルミ(同2・7)を下回り実用金属のなかで最も軽い金属。軽量化による燃費向上が求められる自動車といった輸送機器の構造材料としての応用が期待されている。ただ現状では鉄鋼材料やアルミニウム合金に比べて製造コストが高い。また室温での成形性と強度が劣っているため車体への応用は実現していない。
 新開発のMg?Al?Ca?Mn?Zn合金(AXNZ1000)は、微量添加した亜鉛(Zn)とマンガン(Mn)が展伸加工によって優れた成形性を得られるような微細結晶組織を形成。また、アルミニウム(Al)とカルシウム(Ca)が成形後の時効処理とよばれる熱処理で強度を高める働きをすることで、中強度アルミ合金に対して重さ当たりの強度の1・5?2・0倍を実現した。添加元素はいずれも資源的に豊富のため安価であり、板材とするための加工・熱処理プロセスも通常のアルミニウム合金と同じ。そのため実用化の障壁となっていた製造コストについてもクリアすることができる。
 近年の新車開発では軽量化の目的としたアルミ化が進展している。今後、研究グループでは輸送機器向け構造材料として開発合金を大型化などに取り組んでいく。

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このページは、web staffが2017年6月19日 13:44に書いたブログ記事です。

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