2017年6月アーカイブ

 日本ミシュランタイヤは、スタッドレスタイヤ向けに新ゴムコンパウンド「表面再生ゴム」を開発した。Mチップと呼ぶ添加剤を配合、摩耗によりタイヤ表面に露出したMチップが溶けることで路面水分を吸収する微細な穴を再生する。Mチップの配合により発泡ゴムのようなゴム内部の空洞がなく、ゴム剛性と長期にわたるアイスブレーキ性能を高次元で両立した。8月に発売する新商品「MICHELIN X?ICE3+(ミシュラン エックスアイス スリープラス)」では、新コンパウンドの採用により摩耗時のアイスブレーキング性能を前モデルに対し11・5%向上している。

 ニッパツは、炭素繊維強化プラスチック(CFRP)製コイルばねを開発した。自動車懸架ばね用の開発品は「炭素繊維を樹脂でつないだ」(同社)構造をしており、材料置換により金属ばねに対して60%の重量軽減を実現している。また、熱硬化性樹脂の採用により耐熱性を確保することでエンジン近傍での使用が可能になる。今回、基本技術を確立したことから、同社は市場ニーズを見極めながら量産技術の開発に取り組んでいく。

 アキレスは、用途分野の拡大を狙いに反応射出成形(RIM)部材の高機能化を推進する。ジシクロペンタジエン(DCPD)をベース樹脂に異素材との複合化に関する研究開発に乗り出した。カーボンクロスとの一体成形部材の開発では樹脂単体品に比べて5?10倍の曲げ弾性率を可能とする。市場ニーズを見極めながら独自技術の開発・実用化に取り組む考え。

 日立金属は、電気自動車(EV)/ハイブリッド車(HEV)向け製品展開を加速する。グループ総合力を活用して他社との差異化を推進するもので、駆動モーター用コイル巻線では無酸素銅代替材料と開発した高機能純銅線(HiFC)と独自の被覆技術の組み合わせにより高機能・長寿命化を目指す。HiFCはEV/EHV用巻線材料として2018年からの量産を予定、積極的な取り組みにより今後の拡大が確実視される次世代環境車(xEV)需要を捕捉していく方針。

 神戸製鋼所は、独自開発した異種金属接合技術「エレメントアークスポット溶接法」の本格提案に乗り出した。既存のアーク溶接装置による超高張力鋼板(ハイテン)とアルミの接合を可能とする溶接法。他の接合技術に対して優れた接合強度を有するほか、片側アクセスにより閉断面部材に適用できるといった利便性を実現している。車体軽量化ニーズの高まりを背景に自動車のアルミ化が世界的に進展しており、同社では優位性を訴求することで本格採用の早期実現を目指す。

 物質・材料研究機構と長岡技術科学大学の研究チームは、自動車の車体などに使用されるアルミニウム合金に匹敵する強度と成形性を有するマグネシウム合金圧延材を開発した。時効硬化型の新合金は、容体化処理により中強度のアルミ合金並みの室温成形性を実現するとともに、成形後の熱処理により最大応力300メガパスカル超を可能とする。安価な合金元素と一般的なアルミ合金の加工・熱処理プロセスにより実現しており、アルミをしのぐ軽量金属素材として実用化が期待される。

 ブリヂストンは、バス乗降時のバリアフリー化に寄与する新コンセプトタイヤを開発した。新タイヤはゴム自体の耐摩耗性向上に加え、繰り返し接触により摩耗したサイドゴムを交換可能したのが特徴。同時に開発ずみの「次世代正着縁石」も正着性のさらなる向上を実現した。今後、ユーザーと共同でバリアフリー実現に向けた検討を推進し、東京五輪が開催される2020年の実用化を目指す。

 アキレスは、自動車内装用表皮材で独自技術を軸に製品の差別化を推進する。コスト低減ニーズに対応して新たにシート座面に適用可能な高耐久塩ビ(PVC)レザーを開発する一方、独自のステアリング用ポリウレタン(PU)レザーをベースにしたハンドルの高機能化を提案。また、近年拡大する淡色系内装デザインに対しては自社開発の防汚処理を施した製品を展開する。同社は積極的な製品の高機能化を通じて同事業の成長性を確保していく。

 リケンは、粉末焼結法を適用した焼結アルミ合金を開発した。原料に特殊なブレンド粉末を用いることで焼結密度98%以上を実現、採用によりアルミ合金材料のニアネット成形による省工程化や高い材料歩留まりを可能とする。プレス成形体の密度を高め、焼結工程における寸法変化を最小限とすることで高精度な焼結体を製造できる。同社では、新技術をベースにこれまで適用不可能だった自動車部品や機械部品のアルミ化を検討していく。

 産業技術総合研究所は、単層カーボンナノチューブ(SGCNT)を用いてフッ素ゴム製Oリングの高温・高圧耐性を大幅に向上することに成功した。開発品は230度Cで500時間以上のシール性を保持するほか、フッ素ゴムが熱劣化・分解する400度Cを超える高温環境下でもSGCNTの繊維補強効果により形状を維持する。マイナス15度Cでも柔軟性を損なわない低温特性も有しており、広い温度範囲で使用できる。自動車をはじめ高温・高圧耐性が必要な化学プラントや発電用途、長期耐久性が必要とされる石油掘削やガスケット代替などの過酷環境下におけるシール用途への応用が期待される。

 構造計画研究所は、非接触計測とシミュレーションを融合した新サービスを開始した。非接触光学式3Dひずみ・変形測定機「ARAMIS(アラミス)」を活用し、新材料の物性取得とシミュレーションの妥当性検証による高精度な性能評価を提供する。同サービスを通じて、金属材料と比べて新材料の物性取得や解析モデルの構築、シミュレーション(CAE)による効率的な検証が難しいCFRPや樹脂、ゴムなどの材料開発をサポートしていく。

 独ティッセンクルップは、独自の材料および設計・加工技術をベースに自動車部品の軽量化を加速する。鋼板製品で新鋼種の熱間プレス用1・9ギガパスカル級高張力鋼板(ハイテン、MBW1900)を用いた軽量Bピラーを提案する一方、スチール/ポリマーハイブリッドドアなど複合製品の開発を推進中。ステアリング部品ではアルミニウムや炭素繊維強化プラスチック(CFRP)への材料置換の取り組みを活発化している。積極的な製品開発を通じて優位性を高めていく。

 冨士色素(兵庫県川西市)は、電解質にイオン液体系電解液を用いたアルミニウム?空気電池を開発した。空気極に窒化チタンや炭化チタンを用いることで、電池内部に蓄積して電気化学反応を阻害する副生成物を抑制することに成功した。これまでに負極側の副生成物抑制は実現されているが、負極および空気極の両方で副生成物を抑制できたのは世界初。今回の研究成果により、リチウムイオン電池を上回る高容量アルミニウム?空気2次電池の実用化が期待される。

 京浜精密工業(神奈川県横浜市)は、独自の金属樹脂接合技術を開発した。自社開発した塑性流動結合技術を樹脂部品とアルミダイカスト部品との接合に適用したもので、樹脂部品に設けた溝にアルミダイカスト材を流動させて機械的に噛み合わせることにより一体化する。内圧1メガパスカル以上の気密性を確保しており、部品の軽量・コンパクト化や低コスト化が可能となる。独自の異種材結合技術として自動車部品などでの採用を見込む。

ウェブページ

Powered by Movable Type 5.02

このアーカイブについて

このページには、2017年6月に書かれたブログ記事が新しい順に公開されています。

前のアーカイブは2017年5月です。

次のアーカイブは2017年7月です。

最近のコンテンツはインデックスページで見られます。過去に書かれたものはアーカイブのページで見られます。