2017年5月アーカイブ

 住友理工は、材料技術をベースに自動車部品の小型・軽量化を推進する。ホース部品では新開発の補強材によりエチレンプロピレンゴム(EPDM)の低比重化に成功し、材料置換により車両当たり1キログラムの重量軽減を実現した。新たに独自配合の高減衰ゴムを応用した車体用ダンパーブレースも開発。コンパクト化による設計自由度の向上といった優位性をベースに既存部品からの置き換えを提案する。

 トヨタ紡織は、ケナフを使用した軽量ドアトリム基材を開発した。熱膨張性マイクロカプセルの配合により発泡化させることで、無発泡の従来材並みの剛性を確保しながら20%の軽量化を実現した。基材成形時に樹脂部品を同時に射出成形する「SBI工法」も適用可能であり、世界トップクラスの軽量天然繊維基材として展開していく。自動車用樹脂部品における軽量化の取り組みが進展しており、同社でもそうした流れに追随していくことでケナフ部材の普及拡大を推進する。

 NTNは、回転トルクを大幅に低減するトランスミッション(TM)用「超低フリクションシール付玉軸受」を開発した。シールリップのすべり接触部に円弧状(半円筒状)の微小突起を等間隔に設けた接触タイプシールを採用。非接触タイプシールに匹敵する低トルク効果を実現するとともに、潤滑油を通した際の有害な硬質異物の侵入を防ぐことで軸受け寿命を確保した。

 自動運転の開発本格化を背景に高度な車両制御技術に対するニーズが高まるなか、タイヤは路面と接する特徴を生かして走行状態を把握するセンサーとするための開発が活発化している。住友ゴム工業はアンチロックブレーキシステム(ABS)などが備える車輪速センサーの電気信号(交流電圧)から、独自のアルゴリズムにより路面状況や車両の荷重バランスを検知する技術を開発。追加のハードウエアやメンテナンスを必要としない汎用性の高さを生かしタイヤセンシング技術のスタンダードを狙う。

 横浜ゴムは、タイヤ内のゴムとスチールコードの接着劣化を3次元で解析する新技術を開発した。日立ハイテクノロジーズのリアルタイム3DアナリティカルFIB?SEM複合装置「NX9000」と、東北大学多元物質科学研究所の陣内研究室が開発した画像処理技術を組み合わせたもので、世界で初めてタイヤ開発に応用可能な解析精度を実現した。接着劣化しにくい材料配合や新素材などの研究が可能となることから、耐久性を大幅に高めた高品質タイヤの開発などが期待される。

 豊田合成は、柔軟高分子デバイス「e?Rubber」の開発を加速する。アドバンスト・ソフトマテリアルズ(ASM)と、主材料となるスライドリングマテリアルを誘電アクチュエーターと誘電センサー用途に限り排他的に使用・販売できる独占ライセンス契約を締結した。e?Rubberは2013年から低消費電力で振動を発生できるゴムシートとしてサンプルワークを展開している。同社は各種ロボットや産業機器、自動車、IoT(モノのインターネット)などに対応した新デバイスの早期実現を目指す。

 UACJは、ろう材が不要なアルミニウムろう付け技術を開発した。「MONOBRAZE」は材料の一部が溶融し、発生した液体をろう材の代わりに接合に用いるもので、単層材のみで接合できるのが特徴。しみ出す液体の量を適切に制御しており、接合性と耐変形性の両立を可能とする。機械的性質や接合性、耐食性は従来のクラッド材並みの性能を実現するほか、従来のろう付け製品と同様の設備が適用できることから、各種熱交換器の生産効率化などが期待できる。

 ホンダ系自動車部品メーカーのエフテック(埼玉県)は、開発領域の高度化を推進する。高度なシミュレーション技術と台上での実機検証との相関関係を高め、実車テスト並みの評価手法を確立することでシャーシ開発工程の自己完結化を目指す。同時に電動パワートレインの最適足周りの設計要件をとりまとめ、世界的に加速するEV(電気自動車)化への対応を強化する。すでに多軸ロードシミュレーターの導入などを進めており、部品単体からシステムへ供給に舵を切り差別化を図る。

 NTNは、軸受け内部設計の最適化により世界最高水準の高負荷容量と高速回転性能を実現した自動車用円錐ころ軸受けを開発した。同社従来品と比べて1・3倍の高負荷容量を実現するとともに、定格寿命は2・5倍以上に向上。ころと内輪および保持器とのすべり接触部も形状を最適化し許容回転速度が約10%向上し、世界最高水準の高負荷容量と高速回転性能を可能とする。トランスミッション、デファレンシャル、アクスル支持向けに拡販していく。

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