日本精工、EPSシャフトを一体成形、新冷間鍛造法を確立

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 日本精工は、電動パワーステアリング(EPS)用シャフトの軽量・低コスト化を可能とする新冷間鍛造技術を確立した。高度なシミュレーション技術をベースに開発した独自の金型技術により、中実シャフトの中空・薄肉化および構成部品の一体成形化に成功。トルク伝達部品で15%、EPSシステム全体で2・5%の軽量化と従来の11工程から8工程へ工数削減を実現した。同社は新工法を中・小型車向け製品に適用し、2020年以降の採用を目指す。

 ハンドル操作を車輪に伝えるEPSでは、トルク伝達部品であるシャフトをシャフトヨーク、チューブヨーク、トルクセンサーシャフト、ホローシャフトの4部品で構成する。強度確保を目的に材料には中実材が使用されており、シャフトヨークとトルクセンサーシャフトではジョイント部とシャフト部の2部品を圧入、かしめ、溶接することで一体化している。
 新開発の冷間鍛造法は、金型内で深穴成形のための可動式支持棒(マンドレル)を新たに設けることでジョイント部およびシャフト部と合わせて深穴を同時成形する技術。シミュレーション解析を基に支持棒の加圧条件を最適化することで、EPS用成形工法としては世界で初めて実現した。一体成形により溶接などの接合工程を省略できるほか、素材もこれまでと同様の中実材を使用するため、管材を使用した中空化技術に対して材料コストを抑えられるといった優位性がある。
 とくに軽量化については、シャフトヨークおよびトルクセンサーシャフトで一体成形化と中空化を、チューブヨークおよびフォローシャフトは薄肉化することで11-18%の重量が低減できる。
 同社は熱間鍛造によりジョイント部を成形し、冷間鍛造で成形したシャフト部を接合する従来法により製造しているが、19年からはジョイント部とシャフト部を一体成形した中実部品の量産化に乗り出す計画。新工法は、その次の製品として位置付けており、今後も最先端技術の実用化を通じて自動車の安全性・環境性・快適性の向上に貢献していく。

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このページは、web staffが2017年3月29日 15:19に書いたブログ記事です。

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