八千代工業、樹脂複合の水素ステーション用蓄圧器開発、実用化急ぐ

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 八千代工業は、新たに常用圧力82メガパスカルの水素ステーション用蓄圧器を開発した。炭素繊維を用いた樹脂ライナーコンポジット容器(タイプ4)の試作品は、外径400ミリメートル×1200ミリメートル(容量70リットル)で設計圧力105メガパスカルを確保する。同技術により最大外径700ミリメートル×全長最大5000ミリメートル(容量500リットル以下)までの製造が可能であり、実用化に向けて大型品による性能評価に取り組む計画。車載用タンクの開発も進めており、新規事業領域として早期実用化を目指す。

 八千代工業は、2006年に樹脂製の内容器(ライナー)に炭素繊維を巻きつけた樹脂ライナーコンポジット容器の研究開発に着手。自動車用の樹脂製燃料タンクの技術を応用して軽量かつ耐久性に優れる液化石油ガス(LPG)容器を開発するとともに、炭素繊維のフィラメントワインディング(FW)技術の知見蓄積を推進。また、新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)との共同研究により、高圧水素が樹脂に及ぼす影響といった基礎研究から、大型蓄圧器の構造設計や材料選定、FW手法などの開発を行っている。
 新開発の蓄圧器は、樹脂製ライナーの長所を生かし軽量化を図るとともに、最適な炭素繊維の巻き方やFW手法を確立することで実現した。同社は、実用化に向けて容量300リットル蓄圧器による性能評価を実施する。すでに大型容器に対応する製造装置の導入を進めており、外径400ミリ×長さ4500ミリメートルで容器質量目標490キログラム以下の蓄圧器を試作する計画。
 燃料電池自動車(FCV)の普及に向け水素ステーションの整備が進められており、蓄圧器は鋼製(タイプ1)と鋼製+熱可塑炭素繊維強化プラスチック(CFRP)(タイプ2)、アルミ製+CFRP(タイプ3)の間で開発競争が繰り広げられている。コンポジット容器(タイプ4)は他の蓄圧器に比べて軽量であり、屋根などに設置することが可能といった利点がある。

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このページは、web staffが2017年3月 7日 15:57に書いたブログ記事です。

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