ブリヂストン、耐摩耗性高めるゴム配合技術開発

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 ブリヂストンが耐摩耗性を大幅に向上するゴム配合技術を開発した。革新的研究開発推進プログラム(ImPACT)において、燃費特性を大きく損なうことなくゴムの亀裂進展に要する引き裂きエネルギーを4・3倍に引き上げることに成功。燃費特性を意識した基準配合に対して摩耗速度を約60%低減することを可能とした。開発成果を応用すれば部材の薄肉化によりタイヤ重量を軽減でき、タイヤライフ全般にわたるCO2排出削減が可能となる。コンベヤーベルトやゴムクローラーなどタイヤ以外のゴム製品への展開できるベース技術として、同プロジェクト期間中の基盤確立を目指す。

 同社は、環境負荷低減の一環として省資源・CO2排出量削減を目指した自動車タイヤの軽量化を推進中。ImPACTでは、伊藤耕三東京大学教授がプロジェクトマネージャーを務める「タフポリマー」の開発に参画し、マクロおよびミクロスケールの実験的解析や理論物理シミュレーション、学術的先進材料技術の産業への応用をベースに、各部材の薄肉化を可能とする強靭高分子複合体の実現に向けて取り組んでいる。
 研究開発ではゴム材料の「タフ化」の視点として亀裂の進展制御を設定。実験的解析により亀裂の先端形状が進展速度に大きく関与していることや、亀裂の進展とゴム材料の粘弾性の温度依存性が一致することなどを解明するとともに、物理モデルやFEMシミュレーションを用いてネットワーク性や粘弾性・応力・歪関係に関する制御指針を得ている。今回、強靭化に向け示されたこれら指針をベースに、保有する材料設計技術を応用することで亀裂進展に要する引き裂きエネルギーの上昇に成功。開発材料によるゴムクローラーを用いた実証検証で開発指針の妥当性を確認している。
 ImPACTでは、開発テーマごとに参加企業を1社に絞る一方、基盤的共通課題を横串に各課題を専門とする大学の研究者がそれぞれの開発テーマに関与するマトリックス運営を導入している。強靭高分子複合体の開発でも「理論物理学など従来の取り組みでは縁のなかった先生に新しいアイデアや知見をもらった」(ブリヂストン中央研究所 角田克彦フェロー)ことが開発成果につながっている。同社では今回の成果をベースにさらなる強靭化の向上と低燃費性との両立を追求する。

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このページは、web staffが2016年9月30日 13:03に書いたブログ記事です。

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